「痴漢」は病気です。些細なきっかけで誰でもなる可能性があります

「四大卒の会社員で既婚者男性」が多数
大泉 りか プロフィール

見ず知らずの男性に触られたい女性はいない

「いくら反省を促したところで、あまり意味がありません。この問題に必要なのは、まず第一に行動変容です。とある加害者は、痴漢は『生きがい』と言いました。ゆえに、なかなか手放すことは出来ません。

また、加害行為の克服は、一人で出来ることではありません。繰り返す痴漢行為は、性依存症という病気の側面もあるからです。だから、当院では長期的視点でプログラムを組み立てて、事件後の加害者家族支援やその家族関係の調整もしながら少しずつ変容していくための土台を作っていきます。大切なことはどんな質の高いプログラムよりも、いかに治療関係を継続できるかを考えて関わっています。『やめる』のではなく『やめつづける』ことに重きを置くのです」(斉藤氏)

 

我々が想像する痴漢像といえば「ヘンタイ」「異常性欲者」そして「世間にコミット出来ていない人物」。しかし、その認識は、まったく間違えていた。

「本人が歪んだ性癖を持っていなくても、痴漢行為に耽溺する可能性はあります。なぜなら、性犯罪は男性の問題であり、全ての男性にその当事者性は存在するからです。そして、男性はその加害者性を自身のパーソナリティに多かれ少なかれ内包しています。従って、満員電車を利用する限りそのリスクはつきまといます。それがいつ、痴漢行為への引き金(トリガー)になるかわからないんです」(斉藤氏)

この警鐘を真摯に受け止め、「他人事ではない」と思うことこそが、男性が自らを痴漢化させないひとつの方法なのではないだろうか。

そして、それに関して、我々女性が出来ることを考えてみたのだが、加害者が身内でない限りは、「ない」としか言いようがない。あえて言えば、「痴漢は、逮捕されないと止まらない」という事実を鑑みて、逐一声をあげていくことだろうけれど、それは恫喝されたり殴られたりといった、身の危険と引き換えの話になる。

なので、どうか世間の男性の皆さまは、痴漢行為を発見したら「俺もやってみよう」と思うのではなく、見て見ぬふりをせずに、どうぞ女性を助けてあげてください。しつこいけれども、見ず知らずの男性に、触られたいと望む女性は、ひとりもいないんです。

斉藤章佳(さいとう・あきよし)精神保健福祉士・社会福祉士/大森榎本クリニック精神保健福祉部長。1979年生まれ。大学卒業後、アジア最大規模といわれる依存症施設である榎本クリニックにソーシャルワーカーとして、アルコール依存症を中心にギャンブル・薬物・摂食障害・性犯罪・虐待・DV・クレプトマニアなど様々なアディクション問題に携わる。その後、2016年から現職。専門は加害者臨床で「性犯罪者の地域トリートメント」に関する実践・研究・啓発・活動を行っている。また、大学や専門学校では早期の依存症教育にも積極的に取り組んでおり、講演も含めその活動は幅広く、マスコミでも度々取り上げられている。著書に『性依存症の治療』『性依存症のリアル』(ともに金剛出版/共著)がある。その他、論文多数。
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