# 恋愛 # 映画

あの頃の恋愛は、告白からは始まらなかった

1970年代の若者と空気【3】
堀井 憲一郎 プロフィール

それぞれのその後

『イージーライダー』に出演したデニス・ホッパーやジャック・ニコルソンは、その後も活躍しさまざまな作品に出ている。

が、ピーター・フォンダは、ほぼ『イージーライダー』のピーター・フォンダとしてしか記憶されていない(のちアカデミー賞候補になった作品「木漏れ日の中で」があるが現在、日本ではDVD化されていない)。ほぼ、この一作の俳優である。

『小さな恋のメロディ』のマーク・レスターとトレイシー・ハイド、それに当時、女子に大人気だったジャック・ワイルド(主人公の親友悪ガキ役)の三人は、その後、あまり活躍しなかった。

トレイシー・ハイドは、少なくともその後の出演作が日本で公開されることはなかった。イギリスのドラマには出ていたようであるが、日本で見られなかった。

マーク・レスターは1970年代はいくつかの映画に出演しそれなりの活躍をしていたが、やはりそのピークは10代前半にあったようで、1980年代以降にはほとんど俳優活動をしていない。(代表作は「小さな恋のメロディ」ではなく、その前に主演してアカデミー作品賞を取った「オリバー!」になるだろう)。

ジャック・ワイルドはこの作品でも存在感を示していたように、その後も役者としてきちんと活躍していた。しかしそれはあまり日本から確認できなかった。2006年に訃報を聞いた。

彼らは1970年代に生き、そのままそこに生き続けているように感じる。

(全3回・了 〔→第1回はこちら gendai.ismedia.jp/articles/-/52805〕)

若者殺しの時代クリスマス・ファシズムの勃興、回転ベッドの衰退、浮遊する月9ドラマ、宮崎勤事件、バブル絶頂期の「一杯のかけそば」騒動……あの時なにが葬られたのか?