『イージーライダー』に出演したデニス・ホッパーやジャック・ニコルソンは、その後も活躍しさまざまな作品に出ている。
が、ピーター・フォンダは、ほぼ『イージーライダー』のピーター・フォンダとしてしか記憶されていない(のちアカデミー賞候補になった作品「木漏れ日の中で」があるが現在、日本ではDVD化されていない)。ほぼ、この一作の俳優である。
『小さな恋のメロディ』のマーク・レスターとトレイシー・ハイド、それに当時、女子に大人気だったジャック・ワイルド(主人公の親友悪ガキ役)の三人は、その後、あまり活躍しなかった。
トレイシー・ハイドは、少なくともその後の出演作が日本で公開されることはなかった。イギリスのドラマには出ていたようであるが、日本で見られなかった。
マーク・レスターは1970年代はいくつかの映画に出演しそれなりの活躍をしていたが、やはりそのピークは10代前半にあったようで、1980年代以降にはほとんど俳優活動をしていない。(代表作は「小さな恋のメロディ」ではなく、その前に主演してアカデミー作品賞を取った「オリバー!」になるだろう)。
ジャック・ワイルドはこの作品でも存在感を示していたように、その後も役者としてきちんと活躍していた。しかしそれはあまり日本から確認できなかった。2006年に訃報を聞いた。
彼らは1970年代に生き、そのままそこに生き続けているように感じる。
(全3回・了 〔→第1回はこちら gendai.ismedia.jp/articles/-/52805〕)