家を買うなら、あと1カ月待てば35万円トクをする

住宅ローンを極める⑥
山下 和之 プロフィール

10月からは金利引下げ幅が縮小

ただし冒頭でも紹介したが、10月1日からはフラット35Sの金利引下げ幅が、これまでの0.30%から0.25%に縮小されることに注意しておかなければならない。保険料負担との兼ね合いでどちらがトクになるのか確認しておく必要があるだろう。

フラット35には、当初5年間または10年間、金利が0.30%引き下げられるフラット35Sがある。

 

図表3にあるように長期優良住宅、低炭素住宅などが対象になるが、このうちのいずれかひとつの条件を満たせばOKなので、ハードルはさほど高くない。

大手住宅メーカーの商品なら、ほとんどの場合標準仕様でクリアできるだろうし、最近は中堅以下のビルダーでも対応できるようになっている。

その結果、フラット35申請件数の全体のうち、フラット35Sが8割前後を占めるほどだ。それだけに、この金利引下げ幅が縮小される影響は小さくないはずだ。

図表3 フラット35Sの適用条件

14万円の負担増になります

借入額3000万円だと、団信付きフラット35なら総支払額が従来に比べて約35万円少なくなることは先に触れた。したがって、フラット35Sの金利引下げ縮小によって、総支払額が35万円以上増えてしまうようなことになれば、利用する価値がない。

実際のところかどうなのか。

借入額3000万円、35年返済で、金利1.12%から当初10年間の金利が0.30%引下げられて0.82%になる場合と、金利引下げ0.25%で0.87%になる場合を比較してみよう。

★9月末まで(金利引下げ0.30%)
当初10年間の返済額 8万2192円
11年目以降の返済額 8万5212円
35年間の総返済額 約3543万円

★10月1日以降(金利引下げ0.25%)
当初10年間の返済額 8万2880円
11年目以降の返済額 8万5407円
35年間の総返済額 約3557万円

金利引下げ幅が0.25%に縮小された場合、返済総額が約3557万円になり、0.30%の引下げ時の約3543万円より14万円ほどの負担増になる。