医者は「苦手な患者」にあったとき、こうやって切り抜けている

できれば来てほしくない場合だって…
週刊現代 プロフィール

前出の久住氏は「医師として職業倫理上、患者を選別してはいけないと言われたら、その通りなんですが……」と前置きした上でこう語る。

「患者さんも医者もストレスを感じない相手を探したほうが、お互いのためになると思うんです。

たとえば糖尿病の患者さんの場合、僕の所に受診に来ると『ちゃんと運動していますか、食事制限はしていますか』と口酸っぱく言われるので、嫌がる方がいます。

患者さんに『生活習慣を変えるのは難しいので、薬で治せる範囲で治してください』と言われると、僕も『できないものはしょうがないですね』と言います。

でも、心の中では『なんで薬物治療以外の方法があるのに、この人はできないんだろう』と思ってしまう。と同時に医者として無力感も感じます。これはお互いにストレスフルです」

 

それならば、医者が患者を選択するのも悪くないと、久住氏は続ける。

「患者さんと信頼関係が築けないまま、治療をしてもうまくいきません。ある臨床試験で、A治療を受けたかった人がA治療を受けた場合と、B治療を受けたかった人がA治療を受けた場合を比較したところ、前者のほうが、生存率が高かった。

医者と患者がしっかりコミュニケーションを取れていることが、治療の上では最も重要なのです」

医者と相性が合わない場合は、患者もその医者に固執しないほうがいい。

「週刊現代」2017年9月9日号より