甲子園でも参考にすべき新時代の投球基準「ピッチスマート」とは

メジャーリーグでは当たり前
長谷川 滋利 プロフィール

可能性はまだまだ眠っている

個人的に気になったのは女子マネージャーについての報道です。

これもいろいろな意見がありますが、安全面さえクリアになれば高野連がもっと早く許してあげても良かったかなとは思います。

トレーニングの準備に選手のドリンクを用意したり、ストップウォッチ片手にスコアをつけ、部によっては食事まで用意する。それを熱心に3年間やってくれるというのは、並大抵のことではありません。マネージャーは立派な戦力ですからそれを尊重すべきですよね。

ただ、女子マネージャーの存在を「かわいいから」とか「癒される」とか、そんな浅い論調で片付ける乱暴な意見も目につきました。名作漫画『タッチ』などの影響もあるのかもしれませんが、せっかく甲子園という大舞台に立てるわけですから、球児同様にマネージャーもその経験を活かさないともったいないですね。

そして、それを活かすことができる社会が受け皿としてあるのが理想ではないでしょうか。前述のような仕事をこなすのは優秀な学生でないとできません。そこをもっと評価して、進学とか就職にプラスになるように大人が捉えるべきですね。

そういう意味では、日本航空石川の報道がいい意味で気になりました。マネージャーがキャビンアテンダントをモチーフにした制服姿でグラウンドに立ち、ナインと共に戦った。その経験と実績は自身のキャリアにも、学校の宣伝にもなった好例と言っていいのではないでしょうか。甲子園という舞台の可能性はまだまだ眠っていると僕は思います。

 

アメリカでは学生スポーツでも、チームにはトレーナーやマネージャーがいます。もちろんその中には女性もいます。彼らは選手と同様に「将来、MLBでチームを支えたい」であるとか「ホッケーのチーム運営に携わりたい」という具体的で大きな志を持って、日々、グラウンドに出ています。

日本の女子マネージャーも例えば、秘書になるとか、履歴書にキャリアとして書けるような経験と認めてあげることで、また甲子園に一つのドラマが生まれるのではないでしょうか。

来年はいよいよ100回を迎えます。素晴らしい記念大会になってほしいと切に願います。