日本の学校は地獄か…いじめ自殺で市教委がとった残酷すぎる言動

茨城県取手市・中3女子自殺事件【前編】
内藤 朝雄 プロフィール

筋書にはめ込むための調査

調査委員の聞き取りを受けた同級生は、菜保子さんの家のことばかり聞こうとする委員の不審な言動について、次のように証言する。

「聞かれたのはそっち(いじめ)の方が少なくて、家のこととか聞かれた数ではそっちの方が多かった。ピアノの練習もきつくて死んじゃったとか、お母さんがピアノ厳しいから亡くなっちゃったんじゃないのかとか、なんでそんな話しになるんだろうと思いました」(「News23」)

翌2017年3月。調査委は両親への聞き取りをしようとしなかったので、両親は調査委がきちんと機能するよう文科省に訴えた(「News23」)。

同2017年4月、両親が文科省に訴えるとしばらくして、第三者委二人が両親に聞き取り調査を行った。このときの委員の不審な言動について両親は次のように証言する。

母:「食欲が落ちてませんでしたか、否定的な発言をしていなかった、とか、私たちの思春期の反抗期まで聞いてきたので、それがどういう調査に関わるのだろう」。

父:「いじめのことについては聞かれないんですかということを言いましたら、学校の調書があります、っていう回答が返ってきました」。「いじめのことに関しては、もう学校・教育委員会の聞き取った以上のものは何も調べないんだな。その流れを固めるためにそういうことを行おうとしているんだな、ということを感じました」。

母:「いつ学校は向き合ってくれるんだろう。学校っていったい何なんだろうなあ」(「News23」)

第三者委について評論家の尾木直樹は、「ピアノの練習が厳しかったので虐待ではないか、など家庭に問題があったという筋書にはめ込むための〝調査〟だったと聞く」と証言している(『週刊文春』2017年6月22日号)。

 

「弁解する余地ない」

2017年5月29日、両親が「中立性や遺族への配慮を欠く」として調査委の調査の中止と解散を文科省に直訴する。

翌日5月30日、市教委は文科省の指導を受けて臨時会を開き、「いじめによる重大事態に該当しない」との議決を撤回。また、これまでの「いじめがなかったとの判断」をおおやけに撤回した。

この突然の撤回に関して、市教委の教育部長は記者会見で次のような言動を示している。

記者:「お上に言われたからあわてて(臨時会を)開きました感が否めないのですけど、そのへん、いかがですか」

教育部長:「それについては、あの、もう、あえていいわけはしません。正直いって、私たち、弁解する気もないので、弁解する余地ないと思っとります。むしろ文科省も、この件に関しては、指導いただいてありがとうございます、というところでございます」。(この発言の際、教育部長の怒りにゆがんだ顔とにらむような目つきがテレビで放映される)(フジテレビ『とくダネ!』2017年6月1日)