住宅ローン、安易に「変動金利型」を選ぶのはNGだった

住宅ローンを極める④
山下 和之 プロフィール

大手住宅のフラット35の9割前後はフラット35S。

そんな有利なローンを利用するには、さぞかし厳しい条件があるのではないか。そう思うかもしれないが、決してそんなことはない。図表3にある条件のうち、いずれかひとつを満たせればOK。

たとえば、引下げ期間が10年の「金利Aプラン」の条件のひとつに「耐震等級3の住宅」があるが、主に大手住宅メーカーで注文住宅を建てた人を対象にした住宅生産団体連合会の『2015年度戸建注文住宅の顧客実態調査』によると、9割以上の物件が耐震等級3を取得している。当然、それだけで「フラット35S」の条件を満たすことになる。

金利引下げ期間が5年の「金利プランBプラン」だと、「耐震等級2以上の住宅」と一段階基準が引下げられているので、もっと利用しやすいはずだ。

利用できなきゃ買わないほうがいい!?

図表4のグラフでは、グレーの折れ線グラフがフラット35申請件数に占める「フラット35S」の割合を示している。フラット35は借換えにも利用できるが、「フラット35S」は借換えには利用できない。

このため、2016年3月以降、日本銀行のゼロ金利政策導入によってフラット35の金利が大幅に低下する直前までは、借換え需要は少なかったため、フラット35に占める「フラット35S」の割合は9割前後に達していた。

しかし、3月以降急激な金利低下によって「フラット35S」を利用できない借換えが急増、結果、「フラット35S」の割合は50%台まで低下した。

その借換え需要も一巡し、借換えが徐々に減少、再び「フラット35S」の割合が高まり、最近は8割近くまで回復している。フラット35申請の大半が「フラット35S」になり、残りが借換え需要か、「フラット35S」の条件を満たせない新規の申込みになる。

つまり、新規の申込みで「フラット35S」ではないケースは極めてわずかであり、「フラット35S」を利用できるのが当たり前、利用できない物件は買わないほうが無難といっても決して過言ではないだろう。

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