撮影:立木義浩
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「サロン・ド・シマジ」のバトラーはモスクワでウイスキーに開眼した

タリスカー・ゴールデンアワー第5回(前編)

提供:MHD

今回のゲストは、新宿伊勢丹メンズ館8階のシガーバー「サロン・ド・シマジ」で、わたしのサンデーバトラーを務めている水間良雄である。なにもゲストに困って水間を頼ったわけではない。水間は歴としたラガヴーリンラバーとして、わたしが認めるほどのシングルモルト通なのだ。

日曜日に水間とわたしがバーのカウンターに並んで立つようになってから、早2年が過ぎた。ちょうど書生の金井洋介が「サロン・ド・シマジ」から巣立って行ったころだった。赤の他人の七光りにすがって生きているわたしは、水間の「シマジさん、来週の日曜日からシマジさんのバトラーをさせてください」という提案に、二つ返事でOKを出した。

いま水間とわたしは、毎週日曜日、ランチを一緒に食べてから「サロン・ド・シマジ」に出勤し、午後2時から8時までカウンターに立ち、営業を終えると二人でアフターに出かけ、夕食を愉しみ、最後は広尾の「サロン・ド・シマジ本店」で深夜12時ごろまでシングルモルトを飲んでいる。バトラーはたまに酔い潰れて明け方までソファーで爆睡していくこともある。

この日(月曜日)は広尾から収録場所のMHDのある神保町まで二人仲良くタクシーに乗ってやってきた。しかも、立木義浩巨匠を驚かすために、猛暑のなか二人とも冬用のシガージャケットを着て、シガーキャップまでかぶってきた。タクシーの運転手さんは何度もわれわれを振り返っていた。きっとどこかの新米漫才師と錯覚したのではないか。水間は「サロン・ド・シマジ」で購入した縁が丸と四角の“滑稽メガネ”をかけていたから、なおさら怪しかったのだろう。

(構成:島地勝彦、撮影:立木義浩)

* * *

シマジ: タッチャン、これが島地勝彦公認サンデーバトラーの水間良雄です。

水間: 水間です。今日はよろしくお願いします。立木先生の偉大さは、ご主人さまからよく聞かされております。

立木: よろしくね。お前が噂の水間か。シマジに騙されて何年になるんだ?

水間: じつはシマジさんと知り合ってまだ2年とちょっとです。

立木: 2年も一緒にいればおれの気持ちがよくわかるだろう。おれなんかもう40年間も騙され通しだぞ。

水間: はい。なんとなくわかります(笑)。

立木: シマジに似て調子のいいやつだな。気に入った。第一、メガネが面白い。

シマジ: 水間、タッチャンのことをおれより好きになるんじゃないよ。

水間: もちろんです。でも、お二人とも76歳と80歳なのに、男の色気がムンムン溢れていますね。どうすればこうなるんでしょうか。

シマジ: ボブは何度も「サロン・ド・シマジ」のバーにきているから、水間のことはよく知っているよね。

ボブ: はい。よく存じ上げております。

シマジ: じゃあ、さっそくタリスカースパイシーハイボールで乾杯しますか。

水間: やあ、ボブさんに作ってもらえるなんて夢のようです。タリスカー10年がこんなに並んでいて、ここは素敵なバーですね。

立木: 水間、伊勢丹のバーよりも、広尾のバーよりも広くていいだろう。

水間: これでは立木先生も大いに動き回れますね。

ボブ: お待たせしました、スパイシーハイボールでございます。ではいつもの「スランジバー!」の掛け声で乾杯しましょう。

シマジ: ボブ、ちょっと待って。今日からそれに「ゴーブラ!」と付け加えてください。これは最近スコットランド人の結婚式に出席したお客さまから教えてもらったんですけど、スコットランドの結婚式では、全員で「スランジバー!ゴーブラ!」と言って乾杯するそうです。

「スランジバー!」はご存じのように「あなたの健康を祝して!」という意味ですが、「ゴーブラ!」は「あなたの成功を祈って!」という意味だそうです。

立木: シマジ、「ノーブラ」のまちがいじゃないだろうね。

シマジ: 女性にノーブラになっていただくのも人生におけるささやかな成功の一つでしょうが、ここはひとつ「ゴーブラ」でお願いします。ではみなさん、スランジバー!ゴーブラ!

一同: スランジバー!ゴーブラ!

水間: ボブさんが作ってくれたスパイシーハイボールは特別に美味しいです。

ボブ: シマジさんの最新刊『神々にえこひいきされた男たち』のなかでもよく出てきますが、水間さんはしょっちゅうシマジさんと飲んでいるんですね。

水間: 昨日も別れたのが深夜の12時半でしたから、つい先程まで飲んでいたような感じです。でもぼくがこちら側で椅子に座っていて、ボブさんとシマジさんがカウンターのそちら側に立っているのって、ちょっとヘンな気がします。

ボブ: 今日は水間さんがゲストですから。ところで、そのメガネ、面白いですね。

水間: これはサロン・ド・シマジのブティックで買ったものです。

ヒノ: NHKの「探検バクモン」でサロン・ド・シマジがとりあげられたときも同じものをかけていましたよね。

水間: まったくその通りです。ヒノさんは記憶力がいいですね。

ボブ: ところで、水間さんがシングルモルトに目覚めるきっかけになったのは、どういう銘柄だったんでしょうか?

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タリスカー 18年(TALISKER 18 YEARS)

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