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追跡せよ!陸自特殊部隊が渋谷・歌舞伎町で行っている極秘訓練

「特殊作戦群」の知られざる実態に迫る
伊藤 明弘 プロフィール

語学、化学、そしてイマジネーション

特殊作戦群の部隊の規模は、隊員数約300名とされているだけで、詳しい構成も発表されていない。だが筆者の取材によると、その内訳は約200名が戦闘要員であり、組織としては本部管理中隊、第1中隊から第3中隊、そして教育隊に分かれているようだ。

隊員になるために必要なのは、空挺資格やレンジャー資格はもちろん、体力測定などの素養試験もあり、合格率はたった3%とも噂される。晴れて入隊した後の教育もかなりハードだ。語学では必修の英語はもちろん、朝鮮語、中国語、ロシア語、アラビア語などのコースがあり、それぞれをマスターすることが求められる。隊員によってはプライベートの時間にも、字幕なしの映画を観ているという。

また、化学テロを想定し、化学記号の暗記はもちろん化学式の勉強もする。もちろん射撃や格闘訓練は、ほぼ毎日だ。

さらに個性的な隊員教育の一つとして、「イマジネーションを豊かにする」訓練があるという。これは、かつて初代群長が軍事専門雑誌『ストライク アンド タクティカルマガジン』(略称:SATマガジン)のインタビューで明かしたエピソードだが、隊員たちに映画『ミッション・インポッシブル』のワンシーンを挙げ、

「もし君が主人公のトム・クルーズだったら、この場面でどうするか?」

と質問したこともあるという。そして、最良のミッションをいかにして遂行すべきか討論するのだそうだ。

 

さらに、興味深い「課外授業」がある。

数名の隊員でチームを組み、渋谷や歌舞伎町の繁華街に繰り出す。隊員たちに与えられるのは、1枚の顔写真だ。それだけを頼りに、人混みの中から該当者を探し出すのである。フジテレビ系で放送されている『逃走中』というゲームバラエティ番組にも似た、極秘訓練なのだ。