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環境大国ドイツでついにディーゼル車が運転禁止、の皮肉

VW事件の余波は未だ消えず

5社の「違法カルテル」が明るみに

世界を騒がせたドイツのVW(フォルクスワーゲン)社の「ディーゼル・ゲート」事件が、どんどん負の輪を広げている。

VWのディーゼル車が、検査の時だけ有害な排気ガスの排出を減らす違法ソフトウェアを搭載していることが明るみに出て、VWの社長が謝罪したのが2015年9月。今では、違法ソフトを積んでいるのはVWだけではないことがわかっている。

つまりドイツでは(もちろん、ドイツ車が輸出されている他の国でも)、本来なら車検登録できないかもしれない車、あるいは自動車税のクラスが間違っている車が何百万台も走っていることになる。VWは240万台をリコールしている最中だが、整備工場に持っていくかどうかは持ち主の意思に任されており、今のところ強制ではない。

そうするうちに今年の5月末、メルセデス・ベンツの製造元であるダイムラー社にも捜索が入っているというニュースが流れ、7月には突然、ベンツ300万台のリコールが発表された。

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さらに7月20日、衝撃的なニュースが流れた。VW、ダイムラー、ポルシェ、BMW、アウディの5社が、長年のあいだ、違法カルテル契約を結んでいたという容疑だ。これは興味深いことに、ダイムラー社の自己告発によって表沙汰となったという。そうなると、排気ガス値の改ざんも、この5社が結託して行っていた可能性が出てくる。

一方、この違法ソフトの製作を手がけたボッシュ社は、今回の事件が明るみに出た当初から、「自動車メーカーに対しては、犯罪行為に使用しないよう警告していた」と、事件との関わりを否定していたが、今回、また共犯容疑が浮上した模様。VW事件で落下中のドイツのメーカーのイメージは、まだ谷底まで辿り着いていないようだ。

いずれにしても、カルテルの事実が証明されれば、その罰金はこれまでの最高額になることが確実で、現在、各社とも株価が下がっている。

 
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