7月26日、ニューヨークの外国為替市場では、ドルがユーロや円などの主要通貨に対して下落した。その背景には、米連邦準備理事会(FRB)が、インフレ率が低下しているとの認識を示したことがある。それが米金利の低下につながり、ドルが売られた。一方、FRBはバランスシートの縮小を、比較的早期に開始する意向も示した。
総合的に評価するとFRBが金融政策の引き締めを重視していることに変わりはない。早ければ9月にFRBはバランスシートの縮小を決定するだろう。秋口にはユーロ圏でも金融引き締めが議論され、量的緩和が段階的に縮小される可能性もある。今秋、欧米の金融政策が金融市場にどう影響するか、注意深く見る必要がある。