2017年上半期のIPOマーケットを総括して見えてきたこと

バリエーションは3年ぶり上昇も…
田中 博文 プロフィール

メルカリが上場申請ならどうなる?

公開価格で計算した株式時価総額の分布ですが、50億円未満で19社と約半数、100億円未満で28社と全体の 70%以上になります。今年上期で一番小さいのは、フュージョンが8億 2100万円です。マザーズの上場基準の時価総額は10億円ですが、フュージョンが上場した札幌アンビシャスの上場基準はありません。

一方で、一番時価総額が大きかったのはスシローグローバルホールディングスの988億円でした。スシローは2003年に一度東証二部に上場しましたが、業績不調に伴い、2008年にユニゾンキャピタルが全株取得し上場廃止となり、その後、2012年にベルミラアドバイザーズが買収して、今回再上場となります。昨年上期はコメダ珈琲店運営のコメダホールディングスの時価総額が858億円で最大でした。

 

過去の1000億円以上の大型上場は2014年のリクルートホールディングス1兆7994億円、西武ホールディングス5474億円、ジャパンディスプレイ5412億円、すかいらーく3378億円、日立マクセル 1104億円と通期で5社あり、2015年もゆうちょ銀行が6兆5250億円、日本郵政が6兆3000億円、かんぽ生命が1兆3200億円、ベルシステム24ホールディングスが1136億円、デクセリアルズ1008億円の5社ありました。

昨年はLINEが6929億円、JR九州が4160億円であり、それに比べれば、今年は現状、メルカリ以外は聞こえて来ません。そういった意味では、毎年徐々に規模も社数でも小さくなっているのが、気になります。

公開価格割れは半減


初値騰落率も昨年上期までと大きな変化が出ました。39社のうち、公開価格割れが8社から4社と半減し、騰落率100%以上(100%で公開価格の2倍)は10社から21社と倍増しました。

参考までに、初値騰落率が一番高かったのは、クラウドERP(MA-EYES)の開発および販売を行うパッケージ事業のビーブレイクシステムズで、公開価格格1,670円が初値7,700円となり初値騰落率361%、一番低かったのはLIXILビバで、公開価格が2,050円に対し初値が1,947円と初値騰落率マイナス5%でした。