もしもアメリカ軍がアメリカ「自衛隊」になったら?

日本人のノンキな思い込みを撃つ
伊勢崎 賢治 プロフィール

あ、そう、そう。

「警察」だし、もう、アメリカが「戦争犯罪」を犯すなんて考えなくてもいいと思うんだ。国際人道法の違反だよ。民間人をたくさん誤射しちゃったり、住宅地や病院や民間船を誤爆しちゃったりするヤツ。控えめな個別的自衛権だから、そんなこと起こらないって。だ い じょー ぶ

だから、アメリカ軍は、名称を「アメリカ自衛隊」に変えて、軍法と軍法会議も廃止しようと思う。

それでも、なんか事件を起こしたら、基本、それをやった隊員の責任ね。

まあ、アメリカの刑法と国内の捜査能力でどこまでやれるかわからないけど、できるだけ、ガンバる。

こじれたら、補償金ね。被害者、家族と示談。オレ、こういうの慣れてるし。最高司令官のオレに、どーんと任せてよ。

それでも、納得いかなかったら、そのアメリカ隊員、国際刑事裁判所でも、どこでも、突き出しやがれ!(まあ、アメリカが軍事支援している国のほとんどは、アメリカ人を国際刑事裁判所に訴追しないと合意してくれているし)

それと、アメリカ自衛隊の、現状の国外の駐留基地は、基本、そのままね。

なんか、やっぱり、「アメリカ自衛隊」にいてほしいって国も、あるんで。

事件が起きたなら、その国の裁判権に委ねればいいじゃないかって?

ダメー! そんなこと、アメリカ国民が許すわけないだろ! アメリカはわざわざ駐留してやっているんだから。まったく……。

 

現在、地球最大の戦争は?

さて以上のお話は、「民主主義」を「平和主義」に置き換えれば、ほとんど日本に当てはまります。

え、そんなはずはないって? 

そう思われるかたはもう一度最初から読み直してみてください。

もちろん、アメリカ人を国際刑事裁判所に提訴させない悪名高きBIAs : Bilateral Immunity Agreemens(訴追免除二国間合意)のようなものを、日本は、日本が支援している国に強いていませんが。

ちなみに、前自民党政権が駆け込みで合意し、前民主党政権がそれを実効化した日ジブチ地位協定では、駐留する自衛隊が公務内、公務外で何をしても、ジブチ政府に裁判権はありません。日米地位協定の米軍より有利な条件で、自衛隊は、この北アフリカのイスラム教スンニ派の小国に、現在でも駐留しています。

そして、現在、地球最大の戦争は、2001年の9.11同時多発テロを契機にアメリカが「個別的自衛権」を口実に始めた「テロリストとの戦い」です。

新国防論