小池百合子の「国政進出」実働部隊はすでに全国に散らばっている

兵庫、福岡、宮城、福島…全国各地で
鈴木 哲夫 プロフィール

都知事は国を変える「手段」

いまのところ、安倍首相は小池知事の動向を静観している。首相周辺も「小池知事は憲法改正にも理解があるし、東京オリンピックの協力関係もある。どう転んでも敵対関係にはならない、そう安倍さんは考えているようだ」と話す。

しかし、都議選で完膚なきまでに叩き潰された自民党が、安倍政権が現在とっている「親小池」路線に同調するとは考えにくい。次期総選挙で数十人規模の新党が立ち上がれば、否応なく「自民党vs.小池新党」という構図が出来上がる。たとえ自民党が大敗を喫しなくとも、安倍政権がこれまで築き上げてきた政治力学はもちろん崩れる。

一躍、都議会で多数派を占めることになったファーストの都議は、新人だらけで力量も未知数だ。「都議会も目鼻がついていないのに、もう国政の話か。(小池知事は)何がやりたいのか全くわからん」(自民党幹部)といった批判が出るのも当然だろう。

しかし、前出の小池知事側近は断言する。

 

「小池さんの野望、これはもう国政へのリベンジですよ。都知事というポジションも、小池さんにとっては国全体を変えるための手段にすぎない。そのために、国政に実働部隊を作るのはごく自然なことです」

筆者は小池知事に「いずれは総理を目指すのか」と、昨年夏の都知事就任直後、直接問うたことがある。その時小池知事は「私は知事ですよ」と一蹴するかのように見せて、その後すぐに、「でも(総理を)決めるのは国民だから」と付け加えた。

あくまでも「国民が求めるのなら」、総理を目指すこともやぶさかではない。こう考える小池氏が、都議選でのフィーバーを内心でどう見ているかまでは分からない。しかし「小池待望論」が徐々にではあるが、この国に広がり始めたことは、もはや明らかである。

彼女がそれに応えるか否かは、遅くとも東京オリンピックまでには明らかになっていることだろう。