ビットコインがついに「分裂」!? 一体どんな問題が生じるのか

8月1日から取引が一時停止となるが…
野口 悠紀雄 プロフィール

保有者は取引所に置いたままにしない方がよい

フォークが生じた場合に備え、保有者はビットコインを取引所の口座に置いたままにするのではなく、自分自身のワレット(ビットコインを管理するインターネット上の財布)に移すほうが安全だ。

なぜこのように考えられるのか? その理由は以下のとおりだ。

普通、ビットコインは取引所で購入する。その残高は、取引所に開設したアカウント(口座)に記録される。

その残高を自分のワレットに移せば、自分で管理することになる。しかし、アカウントに入金されたビットコインの残高は、個人のワレットに移動しなくても、使うことができる。

 

ただし、この場合には、購入したビットコインは、取引所が管理していることになる。取引所から渡されるのは、アカウントを開くためのパスワードだけだから、保有しているのは、取引上の預金口座のようなものだ。ビットコインを購入した個人が、直接にそれを保有しているわけではない。2014年のマウントゴックスの事件では、この状態にあったコインが被害にあった。

ところで、フォークが起きた場合においても、保有しているビットコインが失われることはない。過去に獲得したビットコインの残高は、分岐したどちらの枝にも同じように記録されているからだ。

ただし、それらの両方を持つことはできず、どちらかを選択する必要がある。自分のワレットを持ち、残高を自分で管理している場合には、その選択は自分で行う。しかし、残高を取引所の口座に置いている場合には、選択は取引所に委ねられる。

その場合、取引所が選ばなかったほうが人気を集めるかもしれない。この場合、取引所が選択したビットコインの価格が下落する可能性がある。つまり、取引所グループは、負ける危険があるのだ。こうした事態を避けるには、自分のワレットでビットコインを管理する必要がある。

では、フォークは、本当に起きるのか?

本稿執筆時点では、はっきりしない。多分7月下旬には、かなり見通しがつくだろう。