〔PHOTO〕立木義浩
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ビール党の私が「ウイスキー・ラバー」に転向したワケ

タリスカー・ゴールデンアワー第4回(後編)

提供:MHD

前編【男はなぜ4000本のモルトを手放したのか

(構成:島地勝彦、撮影:立木義浩)

シマジ: 岸本さんがはじめてスコットランドに行かれたのはいつごろだったんですか。

岸本: 1989年3月です。そのころ働いていた貿易会社の出張でイングランドには1981年5月に行っていますが、じつは当時、ぼくはビール一辺倒でウイスキーにはまったく興味がありませんでした。

ボブ: そのころはぼくもウイスキーにはまったく興味なかったですね。

シマジ: それはまたどうして?

ボブ: まだ11歳でしたので。

シマジ: アッハッハッハ。おもしろいことを言うじゃないか。

岸本: それは興味があったら困りものですね。

シマジ: そんなビール党の岸本さんがウイスキーラバーに転向したきっかけはなんだったんですか?

岸本: スコットランド人は極めて日本人的な民族で情が厚いんですよ。ぼくは会社を辞めてからスコットランド中をいろいろ旅してまわったんですが、西部のキンタイア半島の「ハンティング・イン」に2泊したとき、シングルモルトに目覚めました。

そこのオーナーがたまたま、とてつもないウイスキーのコレクターだったんですよ。ユナイテッド・ディスティラリーズのモルトがズラーーッと並んでいて、ないものが一本もないって感じでした。シマジさんは「ハンティング・イン」に行かれたことがありますか?

シマジ: 残念ながらありません。

岸本: 今度是非行かれたらいいですよ。泊まると、荒々しい北海の波の音が部屋の中までバンバン聞こえてきて、そこで飲むウイスキーはもう、すべて美味しいです。

シマジ: へえ~、ロマンティックな話ですね。

岸本: オーナーに注いでもらったウイスキーをそのまま海辺に持って行って、真っ暗な北海を眺めながら、「おれは飲んでんだぞ!」なんて、意味不明なことを叫んで、あれはもう、たまらないですよ。言葉に出来ない、浮世離れした雰囲気に浸れます。

そのオーナーにはとんでもなく貴重なモルトをたくさん飲ませてもらいました。そういうところにスコットランド人の人の良さ、気前の良さがでてくるんですね。

その時も、5杯目ぐらいまではちゃんとお金を払ったんですが、そこから先は全然覚えていません。つまり請求されてないんです。いつのまにか、まるで旧友同士の飲み会みたいになってしまいました。

ボブ: ははあ、その夜をもって岸本さんはモルトウイスキーに開眼されたわけですね。

岸本: はい。実はハンティング・インに行く前、スペイサイドの「ハイランダー・イン」に泊まった時、偶然、ウイスキー&ビール評論家の故マイケル・ジャクソン氏に出会いまして、翌朝ゴードン&マクファイルのショップにクルマを飛ばして行って、タリスカーのオールドボトルを7本も購入しました。いまでは懐かしい思い出です。

シマジ: なんと! あのマイケル・ジャクソンから直に薫陶を受けていたのですか。羨ましい。わたしもゴードン&マクファイルのショップには何度も行きましたが、あそこの真ん前にキルトの専門店があるんですよ。その店でわたしは生まれてはじめてタータンチェックのキルト一式を購入しました。本来は仕立て専門の店なんですが、たまたまショーウインドーに飾ってあった一着がわたしを待っていたかのようにぴったりのサイズだったんですよ。

岸本: それでは今日着てくればよかったのに。

シマジ: そうしようかと思ったんですが、なにせ冬用でして、いまの季節には合わないんですよ。ごめんなさい。ところで、岸本さんはゴルフもやりますか?

岸本: はい。下手ですけどやります(※じつはシングルの腕前)。

シマジ: わたしも若いころ、自分の道具を担いで行ってセント・アンドリュースも回りました。

岸本: セント・アンドリュースは有名ですが、大したコースではないでしょう。

シマジ: そうですね、むしろターンベリーのほうが美しく起伏に富んでいますね。

岸本: ああー、ぼくはターンベリーでは出来なかったんですよ。残念です。

シマジ: ビジターはホテルに泊まらないとプレイ出来ないんですよね。

岸本: そうです、そうです。シマジさんはアイラ島でゴルフをなさいましたか?

シマジ: いえ、残念ながらアイラでは飲むだけでした。

海が育んだシングルモルト スコッチウイスキー
タリスカー 57°ノース(TALISKER 57° NORTH)

タリスカー蒸留所が北緯57度に位置することにちなんで、アルコール度数57度でボトリングされた強烈な味わいが魅力。100%アメリカンオークのリフィル樽で熟成された個性的で特別な1本です。