なぜ「高学歴なのに一度も働いたことがない未婚女子」になるのか?

一方で「パワーカップル」家庭を築く強者も
前田 正子 プロフィール

2016年に大学を卒業した者約56万人のうち、契約社員などの非正規雇用に就いた者が約1万9000人(3.4%)、アルバイトなどの一時的な仕事についた者が約1万人(1.8%)、就職も進学もしていない者が約4万9000人(8.7%)、大学院などへの進学者が約6万1000人(11%)いる。

またさらに、2016年の大学院の修士課程修了者7万人の状況を見ると、正規雇用に就いた者が約5万2000人(74.2%)、非正規雇用が2300人(3.3%)、アルバイトなどの一時的な仕事についた者が約1000人(1.4%)、就職も進学もしていない者が約7500人(9.8%)である。

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それでも、まだ最近はましな方である。就職氷河期と言われた1990年代半ばから2000年代半ばにかけては、もっと進路未定のまま大学を卒業する者が多かった。    

1994年には進路未定やアルバイトで卒業する者は13%となり、次第に上昇を続け1999年には22.9%と2割を超え、2003年には27.1%にまでなった。2008年にはいったん12.8%に下がったものの、2013年は再び16.6%まで上昇した。

この時期に大学を卒業した者は、2017年現在、26歳から45歳になりつつあるが、その後、この卒業生たちはどうなったのだろうか。

 

初職に就いた女性の約半分は非正規!

実は卒業から初職に就業するまでの期間が長くなるほど、初職の非正規雇用比率が上がるというデータがある。

「平成24年就業構造基本調査」(この調査は5年ごとに実施され、次回は2017年秋に実施予定である。結果は2018年にわかるだろう)では、1983年以降に学校を卒業し、初職についた人の状況をまとめている(未既婚の別や学歴は分からない)。

女性の場合、卒業後1年未満で就職できれば正規が80.7%、非正規が18.1%となるが、卒業してから就職するまでの期間が空くほど正規雇用比率が下がり、3年以上5年未満だと非正規雇用が46.5%、5年以上10年未満だと非正規雇用が55.5%となってしまう。

さらに高学歴の場合は、非正規しか仕事がないとなると就業しない人もいる。こういう人たちは、卒業後の無業期間が長くなり、就職が不利になればなるほど、求職活動そのものをやめてしまう可能性もある。

また2007年から2012年の間に初職に就いた女性のなんと49.3%は非正規雇用である。ちなみに、1987年から1992年に間に初職に就いた女性の中で、非正規雇用は18.8%、1992年から1997年の間では26.1%だった。

つまり、当時に比べて働く女性の数が増えたのは確かであるが、雇用状況が改善したといっても、今や初めて仕事に就く女性の半分近くは非正規なのだ。