小池百合子「総理への道」はこうして作られる

待望論が出るまで動かない
週刊現代 プロフィール

打算が渦まく党内

二階派の定例会に菅が講師として呼ばれたが、立ち消えになったことがある。それが現実化すれば、「総理への意欲もまんざらでもない」とされる菅は、安倍にとっては獅子身中の虫だ。

自民党内で、安倍の求心力は落ちる一方だ。

「改造を頻繁に行わない安倍首相に対し、60人もいる当選5回以上の『大臣待機組』からの不平は日に日に増しています」(前出・政治部デスク)

だが、リスクは避けたい。改造の目玉は、小泉進次郎入閣の噂くらいだ。進次郎は、都議選でも選挙終盤に投入される予定が、実際は投票4日前から、一日5ヵ所もの応援演説をこなした。

「ちょうど稲田や下村のスキャンダルが出たときですからね。残念ながら、進次郎効果は思ったほどではなかった」(自民党関係者)

小泉進次郎Photo by GettyImages

安倍を悩ませるのは、二階や菅だけではない。

「来年の総裁選に出馬すると目される石破茂氏は、ことあるごとに安倍批判を繰り返し、麻生財務相は『キングメーカー』きどりで、吸収合併で麻生派を党内第2の勢力に仕立てた。

ポスト安倍の『禅譲』を狙う岸田文雄外相も、いつまでも外務大臣をやっていないで、総裁選の準備をしたいと苛立つ」(前出・政治部記者)

亀井静香代議士は言う。

「官邸も党も、おかしな打算ばかりで動いている連中が多すぎる。今のままでは空気が悪すぎる」

どいつもこいつも面従腹背か――。拍車をかけるのが、相変わらずの健康不安だ。

「6月9日深夜、自宅に医師が駆けつけたと報じられた件は『五十肩が酷くなって』と煙に巻いたが、がん説まで囁かれた。潰瘍性大腸炎薬の『アサコール』が効きにくくなっているとぼやき、顔色も悪い。歯痛も酷くなっている」(政治部記者)

憲法改正や総裁選など、乗り切らないといけないスケジュールも山積。昭恵夫人の「奔放」な活動も頭が痛い。しばらく自宅にも帰ってこないのだ。

〈世間も党も家も自分に冷たい。孤独だ。すべてがストレスだ〉

 

先の小泉進次郎は、6月28日、銀座4丁目での演説でこう語った。

「自民一強といわれる今が当たり前だなんて決して思わない。いつまでも与党である自民党がありえるわけではない」

そう、安倍にとって最大のストレスは、小池の存在だ。小池は、国政に向けて着々と準備を進めている。都民ファースト関係者が言う。

「若狭勝、渡辺喜美、長島昭久らが年内にも国政政党を結成し、まずは5人強で新党を旗揚げすることになるでしょう。小池は都知事のまま党首に就く。かつての『日本維新の会』の橋下徹のようなパターンです」

都議選で、民進党は大敗した。このまま民進党に居座っていると泥船だと考える国会議員たちは、小池新党に合流する。都議選で起きたのと同じ現象だ。政治アナリストの伊藤惇夫氏も言う。

「小池さんの国政進出は十分にあり得るでしょう。彼女は、かつて在籍していた日本新党を頭に描いているはずです。国政で一定数の議席を確保できたら、維新ではなく自民党と連立を組む考えを持っている」