いつまでも消えないタバコ「7つの神話」の真実を明かそう

タバコはリラックスできる、も間違い
原田 隆之 プロフィール

「軽いタバコや電子タバコは害が少ない」という神話

ニコチンやタールの含有量が小さいタバコを吸ったとしても、本数が増えたのでは同じことだし、無意識的に深く吸煙するようになるため、結局は何も変わらないことになる。

それどころか、肺の奥深くまで吸煙することが、深刻ながんを引き起こすことにつながることが明確になっている。

また近年、受動喫煙問題に対する認識が広がりを見せるようになり、電子タバコの人気が高まっている。

世界では数十億ドルの売り上げに達しており、わが国でも喫煙者の約10人に1人は電子タバコを所有しているそうだ。メーカーは「害が少ない」と喧伝し、販売店では品切れが続いている。

 

確かに、紙巻きタバコのように白い煙は出さず、においも少ないので、周りや喫煙者本人に対する害も少なそうだ。

しかし、メーカーがわざわざ悪い点を宣伝するわけはないし、イメージもしばしば事実と異なる。電子タバコの「真実」についてWHOは、「これまで独立した科学者によって、その害が検証されたことがない」と述べている。

「独立した」というのは、「タバコ会社から金をもらっていない」と言い換えてもよい。科学的な検証がされていないということは、電子タバコ喫煙者は、金を払って自らを実験台として、進んで電子タバコの人体実験を行っている人たちと言ってよいだろう。

現時点でのエビデンスに基づくWHOの結論は明快だ。「これらの製品の宣伝で言われているように、電子タバコの蒸気は単なる水蒸気ではなく、ニコチンのほか数知れない有害物質を含んでいる。若者や胎児を含む非喫煙者や周囲の人々にも、深刻な悪影響を及ぼす」。

「不都合な真実」から目を背けてはならない。

「ベランダ喫煙や空気清浄機は受動喫煙を防止してくれる」という神話

家でタバコを吸えないから、ベランダや軒先でタバコを吸う人がいる。家に帰る前に、道すがら路上喫煙をする人もいる。

どちらも迷惑な話であり、窓を開けると隣の部屋のベランダからタバコの煙が漂ってきたり、上階から吸い殻が落ちてきたりすることすらある。

また、駅からの帰り道、前を行く人が歩きタバコをしていると、こちらは逃れようがないし、煙ははるかに遠くまで届いていることに当の本人は気づいていない。

このように、ベランダ喫煙や路上喫煙は、家の中でタバコを吸わないことで、家族を受動喫煙に曝すことを回避しているつもりかもしれないが、周囲には相当の迷惑となっている。さらに、実は家族を守ることにもなっていない。

なぜなら、喫煙後相当の時間、多量のニコチンや一酸化炭素などの有害物質が、喫煙者の呼気から排出され続けるからだ。また、有害物質は髪の毛や洋服に付着し、家のなかにまき散らされている。

本当に家族を受動喫煙から守りたいのであれば、外で喫煙した後は、直ちに裸になって家に入り、洋服や髪の毛を洗うとともに、少なくとも30分間は息をしてはいけない。

空気清浄機があるから大丈夫と言うのも間違いだ。空気清浄機はにおいは取ってくれるが、有害物質を除去してくれるわけではない。

受動喫煙の害をなくすのは、たやすいことではない。むしろ、不可能と言うのが正確なところだ。