巨人絶不調の一方で、米ヤンキースで重量打線が奇跡の復活!

シーズン史上最多本塁打記録更新も
杉浦大介

破壊力抜群、新生“ブロンクス・ボンバーズ”

(サンチェス、ルイス・セベリーノら、生え抜きのスター候補には地元ファンも愛着を感じられるだろう)

現代に蘇った“ブロンクス・ボンバーズ”。ホームランは今昔も変わらぬベースボールの華だ。このまま打ち続ければ、ジャッジ、サンチェスらを軸とするヤンキース打線は、シーズン後半にはこれまで以上に大きな注目を集めることになるだろう。
 
もちろんヤンキース打線のこの勢いが続くとは限らず、長いシーズンの中ではアップ&ダウンがあるはずだ。昨季は27試合で84打数42三振という驚異の三振率(5割)を誇ったジャッジが、徐々に穴を露呈したとしても不思議はない。ガードナー、ヒックスはやや出来過ぎの感があるし、37歳のホリデイが1年を健康体で乗り切れるかも定かではない。
 
ただ、昨季途中から珍しく再建体制に入ったヤンキースが、良い方向に向かっていることは間違いない。若手が芽を出し、ファンが親しみを感じられる楽しみなチーム。あとは先発投手陣が整備されれば、今季中にも上位進出が可能かもしれない。

(若手が徐々に目を出し、キャッシュマンGMも最近は上機嫌だ)

「対戦する相手チームが我々を警戒し始めているのを感じている。それを知るのは良いものだ」

ブライアン・キャッシュマンGMもそう語り、チームの方向性に自信を示している。

“常勝”と呼ばれた時代も今は昔———。デレック・ジーター、マリアーノ・リベラ、ホルヘ・ポサダのような重鎮が相次いで引退し、以降のヤンキースは観るべき価値のある選手が乏しくなっていた。おかげで観客動員も激減。そんな伝統球団にとって、ジャッジ、サンチェス、現在故障離脱中のグレッグ・バード、マイナーの有望株グレイバー・トーレスといった生え抜きの若手が順調に芽を出し始めていることには大きな意味がある。
 
ヤンキースの周囲が再び騒がしくなってきた。このまま豪快なアーチをかけ続け、ニューヨーカーの視線を伝統のスタジアムに呼び戻せるか。新生“ブロンクス・ボンバーズ”の行方から、今後しばらくは目が離せそうにない。