移転問題決断!小池百合子「都議選圧勝」最新データを公開する

都民ファ「5→46」/自民「57→37」
週刊現代 プロフィール

好感度の低い自民の現職

6月7日朝の板橋駅前。音喜多氏は街頭で演説を行った。都政における情報公開の必要性を主張する音喜多氏のまわりでは、オレンジのジャンパーを着た6~7人のボランティアスタッフが、都政報告会の予定を書き込んだビラを配っている。

通勤ラッシュの時間帯にもかかわらず、頭を下げてビラを受け取り、立ち止まって話を聞く人も少なくない。演説の途中に握手を求める人、スマホでその姿を撮影する人もいる。

一方、8日朝、赤羽駅前での高木氏の辻立ち。「お勤めご苦労様です」と道行く人に声をかける。2人の区議と5人のスタッフが10ページほどの立派なパンフレットを配っていたが、受け取る人は少ない。

高木氏は演説中、区議を紹介しつつ、自分がいかに区議から信頼が厚いかをアピールする場面もあった。だが、バス待ちの列を作っている人々も熱心に目を向けることはない。

終盤は時計をチラチラと確認しながら、8時30分きっかりに演説を終え、そそくさと立ち去って行った。

60代男性区民が言う。

「高木さんは、銀座のクラブで政治資金を使って飲んでいたことがバレましたよね。これまで応援してきたけれど、もういいです。今回は投票しません。都民ファースト絶対支持ではないけど、一度変えないと都議会は変わらない」

中野区の都民ファーストの候補は荒木千陽氏。荒木氏は小池都知事の公設秘書を6年間務め、知事の家で暮らしていたこともある腹心。熊本県議を父親に持ち、地道に歩き回る選挙活動が得意だという。

対するのは、5期連続当選で都議会議長を務める自民党の重鎮・川井重勇議員。川井氏は昨年8月、小池氏が都知事就任のあいさつ回りをした際、握手を拒否したばかりか、記念写真をも拒んだことで有名になった。好感度は相当低い。

「川井さんに世話になっている建設業者は多く、ある程度強い地盤はあります。しかし、小池都知事は都議会から要望される予算『政党復活枠』200億円を廃止した。こうした利権構造がなくなる中、厳しい戦いを強いられると思う。

『小池さんの握手を拒否した人』として記憶している有権者も多く、印象が悪いのも不利になるでしょう」(前出・記者)

 

そして――都議選圧勝という結果を得た小池都知事が、そこで満足してしまうとは、政界の誰も考えてはいない。

小池都知事は、かつて自著で、'08年に総裁選に出馬したことについて、〈国家のトップになれば、それぞれの大臣が持っているマンデート(委任された権限)を一気に超えることができるから〉と記し、総理大臣への意欲を隠そうともしない人物である。

目指すのは、都議選の勝利で得た「人気」と「大義」に物を言わせた「国政進出」にほかならない。前出の鈴木氏が指摘する。

「今回の選挙で都民ファーストに投じられた浮動票は、国政選挙の場では完全に行き場を失ってしまう。小池さんは、その票の『受け皿』となる国政政党をつくることを考えているはずです」

国政に出た小池都知事がまず味方につけたいのは、今回選挙協力をした公明党だろう。だが、その動きはまだ流動的だ。前出の記者が言う。

「今回の選挙で袂を分かった公明党と自民党は、次の衆院選でこれまで通りの選挙協力をすることは難しいでしょう。そこに小池新党が出てきたらどうなるか。与党の地位にしがみつくべきか、小池新党の可能性に賭けるべきか、公明党の幹部は相当に迷うでしょう。一方の小池さんは協力を取り付ける方法を画策しているはずです」