「韓国芸能高校」潜入ルポ~EXO、防弾少年団、TWICEらが卒業

写真満載!K-POPアイドル育成最前線
桑畑 優香 プロフィール

超学歴社会の韓国における芸能高校の存在意義

華々しい卒業生たちに注目が集まる一方で、現実は厳しい。「芸能界で成功する生徒は、実はほんの一握り」と、両校の先生は口をそろえる。社会に出た卒業生の中には、B-BOYの衣裳のネット販売や、フローリストの仕事に就いた人もいる。

「芸能人になることも大切だが、むしろそうではない生徒たちの未来を育てることに、この学校の意味がある」とパク校長。

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「韓国の高校の大部分は、子どもをロボットのように勉強させる。それは不幸なこと。やりたいことをやるのが、本当の幸せなのです」

では、芸能界で成功する生徒の共通点とは? 両校の先生は、こう明かす。

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「礼儀正しく、誰にでも隔てなく親切にできる人。忍耐力がある人は、最初はゆっくりかもしれませんが、確実に伸びてきます」(翰林演芸芸術高等学校キム先生)

「夢中でやる人は、目の輝きが異なります。大切なのは自主性。学校が介入せずとも、自らチャンスを引き寄せるパワーが成功の原動力なのです」(ソウル公演芸術高等学校パク校長)

 

「スーパースターになるためのスキル教授法」を知るために訪れた芸能高校。しかし、取材を終えて見えたのは、「夢をつかむのはあくまで自分次第」というごくシンプルな教訓だった。

芸能高校は単にアイドルとして成功するための技術を習得するための場ではない。好きなことを夢中で楽しみながら夢を見つけ、将来につなげていく。その挑戦と試行錯誤を経験する過程にこそ、芸能学校の存在意義があるのだろう。

桑畑優香(くわはた・ゆか)ライター、翻訳家。94年「101回目のプロポーズ」韓国リメイク版を見て似て非なる隣国に興味を持ち、韓国へ。ソウル大学政治学科で学ぶ。「ニュースステーション」ディレクターを経てフリーに。『AERA』『KNTVガイド』などに執筆。共著に『韓国テレビドラマコレクション』(キネマ旬報社)ほか。