中国人の眼に映る今の日本は「20世紀」のままだった…

過去の栄光にしがみついてる場合か
近藤 大介 プロフィール

私は先週、来日したバングラデシュのシャリアール外務担当国務相に短時間、お目にかかる機会があったが、中国の話になると頬をほころばせてこう述べた。

「中国は最高に大切な友人だ。昨年10月に習近平主席がダッカを訪問し、計27項目、136億ドルもの開発計画にサインしてくれたのだ」

同大臣は、「2016年のバングラデシュ」と題した30ページの冊子を記念にくれたが、何と1ページ目から、習主席が右手を振る写真がドーンと掲載せれていた。

 

アメリカの経済誌『フォーブス』は、毎年年末に「世界に影響を与える人物ランキング」を発表している。昨年末に出された最新版では、習近平主席が4位で、安倍晋三首相は37位。これがいまの世界の現実である。

同じく昨年末に内閣府が発表した外国に関する世論調査によれば、「中国人に親しみを感じない」と答えた日本人は80.5%。だがその一方で「日中関係の発展は重要である」と答えた日本人も、72.9%に上った。

日本も「21世紀思考」に立ち、巨竜と化した中国を最大限活用する術を模索していく時に来ている。同時に「超華僑」も新たな日本の資源と捉え、日本社会に取り込んでいくべきである。

【今週の東アジア関連新刊図書】

金正恩の核ミサイル
著者=宮崎正弘
(育鵬社、税込み1,512円)

昨今、喧しい北朝鮮の核ミサイル問題だが、半世紀近くにわたって国際情勢分析を続ける宮崎正弘氏が、北朝鮮の内部事情はもとより、アメリカのトランプ政権、韓国の文在寅政権、中国の習近平政権、ロシアのプーチン政権など、多角的なアプローチから分析している。まさに「日本の個人CIA」と呼ばれる宮崎氏の面目躍如である。
さらに最終章では「普通の国」になろうとする日本と「普通の国」に戻ろうとするアメリカの新たな関係について説いている。
宮崎氏の主張は、平和とは戦争と戦争の間にある「休憩時間」でしかないので、日本は憲法を改正し、防衛力を強化せよというものだ。そして自主憲法、自主防衛、領土保全、正しい歴史認識の「4つの主権」を取り戻せと結論づけている。「三島由紀夫の弟子」の熱い1冊である。