JR上野駅「痴漢転落死」は超一流ホテルの支配人だった

遺族と同僚が語る「無念」
週刊現代 プロフィール

父親が語る

深夜の混雑する車内において、手に触れたと一方的に責められ、何人もの男たちに取り押さえられ、追跡される岡田さんの焦燥は想像に難くない。

一方で、岡田さんを痴漢と訴えた女性は、非番の警察官だったという情報がある。

「神奈川県警の所轄署に勤務する30代半ばの女性警察官で警部補だと聞いています。それもあり、駅から逃走した男性を自ら率先して追跡したんでしょう」(捜査関係者)

 

確かに、寝ていたところに手を触られただけで痴漢を訴えたという点には違和感がある。車内でいったい何があったのだろうか。また警視庁上野署も10人以上の警察官で岡田さんを追い詰めたという対応は、はたして適切だったのか。

神奈川県警と警視庁はこう回答する。

「警視庁において、捜査中の案件であるため、神奈川県警としては回答する立場にないので、回答を控えさせていただきます」(神奈川県警担当者)

「東京都迷惑防止条例違反(痴漢)の容疑のある者について、追跡したものであり、追跡方法などに問題はなかったと認識しています」(警視庁担当者)

岡田さんが意図して痴漢行為に及んだのかどうか、真相は藪の中だ。

岡田さんが勤務するホテルの、前出とは別の同僚はこう語る。

「支配人は本当に気持ちの細やかな人。私たちの前で声を荒らげたり、気難しい様子など一切見せません。私たち部下の悩みにも正面から向き合ってくれるんです。

『君たちスタッフが元気でないとお客様に最高のサービスは提供できません』って、忙しい合間をぬって、相談の時間を割いて付き合ってくれる方なんですよ。

私も個人的に相談にのってもらいましたが、岡田さんはけっして偉そうにすることはなく、こちらの目線で接してくれました。支配人に出世するといきなり態度の変わる方もいますが、岡田さんはずっと温厚で優しい態度のまま。

あの当日も遅くまで仕事をされていたことは存じ上げていますが、その後に何があったのかは知りません。

ただ、子供たちの成長が楽しみで、運動会で頑張ったとか、こんな習い事を始めたとか、奥様のことも含めてご家族を大切にされている印象を強く持っています。たまたま女性の身体に触れてしまっただけではないでしょうか。あまりに不憫です……」

残された家族の無念は察するに余りあるものがある。

岡田さんの父親は本誌にこう心境を明かした。

「警察署で事件の説明を聞きましたが、電車内で痴漢に近いようなトラブルがあり、駅から逃げてビルから転落したという話でした。上野駅の駅員も追いかけていたというので事情を聞きたいと思い、『駅員の名前を教えてほしい』とお願いしましたが、教えてもらえませんでした。

死因は胸を強く打ったということです。肋骨が折れていた。26mほどの高さから落ちたにしては、遺体の傷はそれほどありませんでした。ビルからビルへ飛び移ろうとして失敗した可能性もあるようです。でも、ビルの高さがかなり違うとも聞きました。

私はその現場を見ていないので何とも言えません。警察からはその場所を教えてもらっただけ。事件について教えてくれた内容はその程度なんです」

父親は警察の説明には納得がいかないという。