安倍政権の「終わりの始まり」~いま自民党の重鎮たちが考えていること

ポスト安倍の最右翼は誰か…
週刊現代 プロフィール

安倍総理の「憲法改正宣言」の後、かねて「ライバル」といわれる石破茂前地方創生相、また安倍総理の後継候補にして「最大のイエスマン」とも揶揄されてきた岸田文雄外相は、総理の発言を口々に批判し始めた。

だがいずれも、党内で自身が埋没するのを防ぐための発言としか見えず、この二人がポスト安倍の最有力と言われても、いま一つピンと来ない。

そんな状況の中、麻生氏、菅氏という老練な重鎮たちが、調子に乗りすぎた安倍総理の「終わりの始まり」を察知し、水面下どころか白昼堂々と策謀をめぐらせ始めた。

二階俊博Photo by GettyImages

「二階副総裁」プラン

残るは自民党の「妖怪」二階俊博幹事長の動向だが、二階派所属の衆院議員はこう話す。

「二階さんが(二階派の)今村(前復興相)さんの更迭や、憲法改正の件で総理に怒っているという話もありますが、実際にはそれほどでもありません。憲法改正に関しては、二階さんは政局を見つつ『柔軟にやる』つもりですから。

むしろ、麻生派の拡大をもっとも警戒しています。うちも額賀派との合流話が報じられていて、実際に先方から接触もあったらしいけれど、まだ具体化していない」

今年78歳を迎えた二階氏は、ここ最近は幹事長職の激務に疲れが見えてきているという。さらに、二階派も額賀派も派閥トップの後継者問題にここしばらく悩まされており、すぐさま戦闘態勢をとるのも難しい。

二階氏がポスト安倍をめぐる「台風の目」となる可能性は、麻生氏や菅氏に比べると薄いようだ。

一方で、こんな話も取り沙汰されている。

「次の秋の党人事では、影響力をある程度残しつつ、第一線から退いてもらうという意味で、安倍総理は『二階副総裁』というプランも考えているらしい。

ちなみに、その他のポストは『菅幹事長』そして『稲田官房長官』という話。もっとも前者は、菅さん自身が、ずっと前から幹事長を希望していることもあって流れている噂だと思いますが」(前出・二階派衆院議員)

この人事が現実になれば、また波乱が起きることは間違いない。

いずれにせよ、高い支持率に慢心し判断ミスを犯した瞬間、安倍総理は簡単に寝首をかかれるだろう。昨日までの味方が、容易に敵に変わるのが、政界の常。自民党内で始まった激動は、その事実を如実に示している。

 

「週刊現代」2017年6月3日号より