なぜ日本人は「薬を飲んだほうが長生きする」と思い込んでしまうのか

ドイツでは伝統的な「薬草」が健在だが
週刊現代 プロフィール

水上氏も、明治維新以降、日本人がそれまでの東洋医学を全否定してしまったことに問題があると指摘する。

「明治以降、東大医学部を頂点とする医療界のシステムが絶対とされ、そこが発信する医療情報が盲信されるようになった。

国家試験を通過したお医者さんは優秀だし、大病院に勤めている人だから副作用だって注意してくれるに違いないと信じ込まされている。一方で、それまでの民間療法は全否定された。

しかし、明治時代に森鴎外が留学した先のドイツはどうか。意外なことに、ドイツではいまでも近代医学と伝統的な医療が共存しているのです。

ドイツの医学部では薬草に関する科目が必修になっていて、『科学的なエビデンスはあまりなくても、何千年も続いている療法で、副作用が少なくそれなりに効いているのなら保険適応にする』という医療システムです」

もちろん、ドイツでもがんになったら抗がん剤は使うし、肺炎を防ぐために抗生物質を飲むことだってある。だが、近代的な薬が絶対だとむやみに信じている人は少ない。

近代西洋医学の象徴である薬への妄信は、そろそろ捨てたほうがいい。

 

「週刊現代」2017年5月27日号より