さんまとしのぶ「伝説の恋物語」共演から結婚に至るまでの「秘話」

日本中が沸いた二人の関係
週刊現代 プロフィール

結婚するとは思わなかった

沼田 ロケは大変な撮影の連続でした。特にラストシーンの成田空港での撮影は忘れられません。ちゃんと撮影許可はもらっていたのですが、当日、現地に行ってみると、別の映画のロケとかぶっていたんです。

空港の担当者はこちらの撮影を中止するように言ってきたので、「止められません」と押し問答。担当者を現場に近づけないようにしての強行撮影でした。

生野 あのときの二人の集中力は凄かったね。階段を下りていくしのぶさんを、さんまさんが見送るシーンだったけれど、すぐそばでスタッフたちが怒鳴り合いをしている中で、あの芝居ができるのは凄いと思う。

沼田 本当です。おかげで無事撮影は終わりましたが、その後、僕は成田空港の撮影は出入り禁止に。挙句の果てに、うちの社長が空港事務所に呼び出されてしまった。

生野 ロケ地といえば、隅田川の清洲橋はとくに思い出深いね。

 

沼田 ドラマの中でもたびたび登場しましたから。鎌田先生から「橋を探してくれ」と頼まれ、カメラ片手に東京中の橋を撮影して、その中から鎌田先生が選んだのが清洲橋だったんです。

小川 その後、たくさんのドラマのロケ地として使われていますが、あの橋が映るたびに、当時のことを思い出します。

沼田 良介と桃子は清洲橋を挟んで対岸に住んでいる設定でしたが、鎌田先生は、「橋の対岸に住む者同士は風水的に結ばれるんだ」とおっしゃっていました(笑)。

小川 そうなんですね。でも、私から見ても、さんまさんとしのぶさんには二人だけの独特の空気感がありました。7人一緒のシーンでも、二人を見ていると息が合っているなと感じました。

生野 恋愛ドラマをやっていると、主役の二人の雰囲気が独特なものになることはよくあります。ただ、結婚までいったケースはあまり記憶にない。

沼田 いつから二人が付き合い始めたのかは、まったくわかりません。でも、結婚を発表する直前に公開された映画『いこかもどろか』の記者発表のときは、二人の関係を追及する記者が多かった。

「そういう関係じゃないから」と、さんまさんもしのぶさんもツーショットを撮られることを嫌がったので、会見では監督の生野さんに二人の間に入ってもらいましたよね。

生野 そう、せっかくのツーショットの機会をパーにしちゃって(笑)。

小川 私もその記者発表にはレポーターとして行きました。共演していたときも、さんまさんは最後まで私を警戒していたような気がします。

沼田 報知新聞が二人の結婚をスクープしたとき、友人のスポニチの記者から早朝に電話がありました。「報知が『さんま、しのぶ結婚』という記事を出すらしいけれど、それは本当か?」と私に確かめてきたんです。

でも、私は、「それは絶対にない。誤報になるからやめておけ」と。それぐらい二人が結婚するなんて絶対にないだろうと思っていました。

小川 人間の人生って、どう転ぶかわかりませんね。このドラマがきっかけで、二人は結婚まで至ったのですから。でも、私にとってこのドラマは、ただただ楽しい思い出です。このドラマに出るまでは「みどりちゃん」と言われていたのが、出演後は、若い人たちから「あっ、美和子だ」と言われることが多くなりました。

沼田 私もこのドラマが初めての仕事で、すべてのシーンが目に焼き付いています。放送翌日には地下鉄やお店で、誰かがドラマの話をしているのが聞こえてくる。最高視聴率は30%越えですから、本当にすごい作品に携わらせていただきました。

生野 当時の若い男女の気持ちが、上手く描けていました。だから、見ている人も7人の誰かに自分を当てはめることができた。視聴者にストレートに響く内容だったからこそ、ヒットに繋がったのだと思います。