では値段が高いものを選べばいいかと言うと、そう単純でもない。
「『高いほうが効きそう』という消費者の心理をついて、本当は安い原価の商品を何十倍もの値段をふっかけて販売している業者もあります。
業界の常識では、ほとんどのサプリは原価率が10%以下と言われている。これだけ原価が低いのは、大量の宣伝広告に多額の費用がかかるため。その宣伝費を確保するために原価に大幅な上乗せをしているのです。
値段の高い、天然ものは安全かもしれませんが、だからといって効果があるとは限らない」(前出の左巻氏)
サプリメントは「魔法の薬」ではない――。
「サプリは、高額なおカネをかけて飲むほどのものじゃないと思います。生活習慣の改善をせずに、『サプリさえ飲んでいれば健康になる』と安易に考えるのは大きな間違いです」(前出の名郷氏)
メーカーの甘い宣伝文句に踊らされ、生活習慣を見直す努力を後回しにしてはいけない。
「週刊現代」2017年4月29日号より