米朝開戦の場合、青森・三沢基地が最初に狙われる

太田文雄・元防衛省情報本部長が予測
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一方、最も重いのは、当然ながら北朝鮮との全面戦争です。その際には2隻の空母、在韓米軍、在日米軍などを総動員するでしょう。

その中間として、金正恩委員長の「斬首作戦」、核関連施設やICBM(大陸間弾道ミサイル)用エンジンテスト施設の破壊なども、選択肢の一つに入っているものと思われます。

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このように、非常に緊迫してきた朝鮮半島情勢ですが、すべては金正恩委員長の行動次第です。仮に核実験か、もしくはICBM発射実験をやったなら、これはアメリカにとって「直接的な脅威」ということで、米軍が軍事行動を取る確率が高くなります。例えば、東倉里のミサイル発射基地や豊渓里の核実験基地への空爆です。

 

そうなると、北朝鮮に宣戦布告したも同然なので、金正恩委員長も黙っていないでしょう。「ソウルを火の海にする」という恫喝が、現実のものとなることも懸念されます。

北朝鮮がいったん韓国を攻撃すれば、アメリカは金正恩政権を崩壊させるまで戦うので、金正恩政権が核やICBM実験を思いとどまれるかが、ポイントです。

もし米朝全面対決になった場合は、日本も対岸の火事ではいられない。まずはF16対地戦闘機を配備している青森県の三沢基地などが標的にされるでしょう。日本は最大限の警戒が必要です。

太田文雄(おおた・ふみお)
1948年東京生まれ。防大卒業後、海上自衛隊入隊、海将。すべての軍事情報を司る情報本部長としてイラク戦争開戦日を的中させた
 

「週刊現代」2017年4月29日号より