日本人はすでに先進国イチの怠け者で、おまけに労働生産性も最低な件

そんなに休んで、どこへ行く?
週刊現代 プロフィール

リクルートでトップセールスマンとして注目され、独立して人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業した高城幸司氏が言う。

「仕事で高い成果を出したいなら、人よりたくさん働くべきである――。

今の会社でこんなことを言い出したら、『時代遅れ』と糾弾されそうですが、'80年代まで会社のために働く『企業戦士』という言葉は自虐ではなく、誇り高いものとして語られていました。

それを象徴するのが、『24時間働けますか』というキャッチコピーでおなじみのCMです。

私も当時、リクルート社に勤務していて、長時間労働を厭わないワークスタイルで働いていました。終電なんて気にしない。会社は不夜城のように夜中も照明がつきっぱなし。それが異常な状態だとは、まったく気がつかない環境でした」

だが、時代は変わった。今では残業をしていると「早く帰りなさい」と上司が声をかけるように。照明も一定時間を過ぎると消灯する会社も多い。社員に過重労働を強いるとブラック企業と批判されかねない。

だからといって、ハードワークは絶滅していいのだろうか?と高城氏が疑問を呈する。

「長すぎる残業がいいとは思いません。一方で、若手のことを考えると心配もあります。

社会人になって『企業戦士』になる時がせめて一時期くらいはあってもいいのではないでしょうか。

若い頃のハードワークで築いた対人関係や業界の知識こそが、第一線で活躍するための財産になったと自負する人も少なからずいるのも事実です」

今時の若者は「企業戦士」になることを敬遠し(あるいはそもそもそんな言葉を知らない)、政府も「ワーク・ライフ・バランス」を大事にしましょうと囁き、会社に人生を捧げるような生き方を完全に否定する。

何も一生涯すべてを会社に捧げろという話ではない。人生の限られた一時期に周囲を顧みずに仕事に没頭する時代があってもいいではないか。

 

しかも、現在の「働き方改革」を進めているのは安倍総理という3代にわたる世襲政治家で、かつて神戸製鋼所でサラリーマン経験があると言っても所詮は政治家になる前の「腰掛け」に過ぎなかった人物だ。

働き方改革担当大臣の加藤勝信氏も官僚出身で民間企業がビジネスの最前線で血の滲むような努力をしている姿を知らないだろう。

働き方改革実現会議のメンバーに名を連ねる学者たちにしても、もちろん知識はあるのだろうが、実際の「商売」の現場を熟知しているとは到底思えない。

それを下支えする官僚たちも予算を獲得し、国民の税金を消化するのが主な仕事で、民間ビジネスの現実など知っているはずがない。

要は、働いてカネを稼ぐことの本質がわかっていない人間が机上の空論を振りかざして、汗水たらして働く労働者たちの人生を決めようとしているのだ。

そんな人間たちに、「モーレツ社員は時代遅れ、ほどほどに働いて人生を楽しみましょう」などと主張されても、何の説得力もない。

政府が進める「働き方改革」の末路に待っているのは、日本の衰退だ。

元東海銀行専務で、名古屋大学客員教授の水谷研治氏が先行きを憂う。

「働く人の立場からすれば、労働時間を減らしてほしいというのはわかります。誰だって楽をしたいですから。

ただ、そこで考えてほしいのは、働かないで豊かさだけを得ることができるのか、ということ。豊かさはいらない、自分の時間がほしいというのなら、それでいいでしょう。

しかし、働くのは嫌だけど、豊かな生活がほしいというのは、虫がよすぎます。
仕事の時間を減らすべきだと考える人は、今の日本の豊かさが今後も続くと考えているのかもしれません。しかし、現実はそれほど甘くない」