お茶屋遊びはいくらかかる?知らないと痛い目に遭う「京都のお値段」

あの土地の秘密も、教えます。
週刊現代 プロフィール

一番高い土地「田の字地区」の秘密

お茶屋文化を支える京都人に、旦那という人種がいる。芸妓・舞妓を連れて着物で遊び歩いている彼らは何者なのか。それは京都の街づくりを理解することで意外にも見えてくる。

「京都市では、景観条例によって新しく高いビルが建たないため、土地の流行り廃りがなく、土地の値段はほとんど変わらない。大規模マンションが建てにくく、需要の集中に対して供給戸数も限られる。

'15年には鴨川のほとりで最高価格7億5000万円のマンション(3LDK約287平方メートル/ザ・パークハウス京都鴨川御所東/上京区)が売り出されました」

 

「京都の中心部である『田の字地区』(東西を堀川・河原町、南北を丸太町・四条で囲まれた田の形をしている)の実勢地価(時価)は公示地価(坪約250万円)の3~4倍になります。

固定資産税は公示地価を基準に算定される固定資産税評価額で決まるため、公示地価と実勢地価との差があると、保有している資産の価値に比べて、支払う税金が安くなる。そうすると比較的安い税金で高い価値を持つ不動産を保有できます。

田の字地区に代々の土地を持っていて、うまく活用できると、あまり経費を使わずに旦那でい続けられるのです。京都は地元の地方銀行・信用金庫が、京都市内の貸出残高、預金高のうちシェア75%を誇り、経済的にも『一見さんお断り』状態。その価値のわかる地元の人どうしでお金がぐるぐる回っているそうです」

京都には「本当の京都と呼べるのは御土居(豊臣秀吉が京都を取り囲むように作った土塁)の中の洛中だけ」という意識があり、洛中の外に居を構えると旦那衆からチクリと痛い目に遭わされるそうだ。

「先日、洛中の老舗の旦那に私が左京区在住で鴨川と大文字山に挟まれたええ場所ですよと言うと、『なんでそんな所に住んでるんですか! 御土居の内側に住んだら、窓を開けると東に鴨川とその向こうに東山が見える。それが京都の風景です。

大野さんの住んではる所やったら、鴨川を見るために左向いて、東山を見るために右向いて、えらい忙しいでしょ』と言われました」

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●お地蔵さんのレンタル料は?

「京都は行事が多く、比較的少ない夏でも7月に祇園祭があり、8月16日には五山の送り火を見て、8月24日前後の土日に地蔵盆があります。これは道端にあるお地蔵さんのお祭りで、普段から地域の子供たちを見守ってくれているお地蔵さんにお経をあげて、子供の健やかな成長を祈る祭りです。

数年前、私の住むマンションが出来た時、自前のお地蔵さんがいらっしゃらないため、近隣の町内会からお地蔵さんを貸して頂こうとしたのですが、『おたくのマンションが建ったせいで、衛星放送の映りが悪うなったから、お地蔵さん貸さへん』と断られてしまった。

そんなとき、壬生狂言と新撰組ゆかりの寺として有名な壬生寺が石仏を貸し出していることを知りました。毎年50程度の町内会が、3000円程度のお布施をおさめて、お地蔵さんをお借りしています」

いけずをされたよそ者は、皆このお寺に駆け込むのか。お地蔵さんを貸し出していること、それにおねだんがついていることも京都ならではだが、なぜ3000円か、その基準は謎である。