芸能人が「クスリとセックス」に溺れるまでの全真相

ザ・芸能界 テレビが映さない真実
田崎 健太 プロフィール

「1回1000万円」の女

ノンフィクション作家の溝口敦は著書『薬物とセックス』の中でこう書いている。

〈覚醒剤はよく「前借りのクスリ」といわれる。寝ないで頭や身体を動かしていたければ、明日の分、明後日の分までエネルギーを前借りできる。

(中略)しかし前借りの利息はべらぼうに高く、300%、500%の利息では済まず、場合によっては一生涯かけても払いきれないほどの利息を要求してくる〉

逮捕される直前の2年間は、重度の中毒になっていたとXは振り返る。

「友だちや女の子の家で(薬物を使用する)行為に没頭してました。仕事に穴を空けたこともあります。家族もいますし、何度もやめようと思ったんですよ。何度も覚醒剤を捨てました。川に投げたことも、トイレに流したこともある。

でも、せいぜい我慢できて3週間。運び屋をやっていたので、その間もちょいちょい誘いや問い合わせが来るんです。最後はこれは長く続かないな、早く捕まらないかなと思っていました」

Xもまた、その利息を逮捕という形で払うことになった。

もう一つ、芸能界で薬物が横行する大きな原因として、薬物が性行為と結びついていることをXは指摘する。

 

「薬物の快楽というのは、バクチ、あるいはセックスと一緒にやると、かけ算になる。女性の側に使用する気がなくても、知らない間にコンドームにシャブを塗られたり、と様々なやり方があります。ぼくの実体験では、女性の方が一度経験するとクスリに夢中になりやすい」

芸能界には、タレント、あるいはタレント志望の女性が溢れている。そのため、芸能界とクスリは親和性があるのだ。

「芸能界でのし上がっていくには、クスリか女のどちらかを手配できることが必要なんです」

芸能界に関する噂として、いわゆる「枕営業」の話がある。これに関連して、事務所やマスコミ関係者に対する「営業」とは限らないにせよ、芸能人やモデルとの売買春を斡旋する「交際クラブ」が存在するのは事実だとXは言う。

「あるモデル事務所の人間と会った時、ひっきりなしに電話がかかってくる。『どうしたの?』と聞くと、『今から(モデルを)手配できないかと言われた』と言うんです。

ひと昔前までは、『芸能人を抱く』なんてヤクザしかやっていなかったようなことを、今は小金があれば誰でもできるようになっています。5万~10万円払って会員登録すると、最初は女子大生なんかを紹介してもらえるんですが、金を出せば、それだけ女性のランクも上がっていく」

そう言ってXはスマホを取り出し、女性の顔写真が並んだ交際クラブの会員向けサイトを見せてくれた。

「今の交際クラブは、『芸能人とやりたい』とか『クスリを使いたい』といった、客のあらゆる要求に対応します。その中には、クスリを使ったセックスができる女の子もいる。芸能事務所の中には、こうした交際クラブを運営する組織と癒着しているところもあります」

グラビアアイドルや、ある程度有名なモデルになると、1回数百万円から1000万円程度の「値段」がつくという。客がもし「クスリを使いたい」と言い出せば、彼女たちはそこから溺れてゆくことになる。