トヨタ、ソニー…有名企業社員は見た「ウチの社長はこんな人」

社員だけが知る意外な素顔
週刊現代 プロフィール

「社長の椅子」に登り詰めるまでの道のりは、順風満帆というより、意外なことに「苦労」を重ねている人が多い。

SOMPOHDの櫻田謙悟社長が30代でアジア開発銀行への出向を命じられた時のこと。そこでは世界50ヵ国から来た約2000人、それも役人、銀行員、保険マンなど職種もバラバラな異文化の坩堝の中で働くことになり、頭を抱えた。

「英語に加えて、金融の専門知識が不足していたため、とても苦労したそうです。しかも、ある知り合いに相談したところ、『甘えるな、日本人村に安住するな』『日本人村の阿吽の呼吸から脱しないと信用してもらえない』と言われたため、夜、ストレスで鼻血が出るほど英語などを猛勉強したと言っていました。

ただ、当時の苦労から得たものは大きかったようで、いまも『多様性が企業の原動力だ』とよく話している」(同社社員)

SOMPOHDの櫻田謙悟社長Photo by GettyImages

トップは趣味も一味違う

セブン&アイHDの井阪隆一社長は、カリスマの厳しい洗礼を受けた。

「セブン―イレブンに置く冷やし中華の試作品作りを担当した時、役員試食会で鈴木敏文会長(当時)からオーケーが出ず11連敗した。そこで、会長がおいしいと思う冷やし中華の名店を聞いて、そこの麺の硬さと弾力を計測して再現するまでこだわり、ようやく会長のオーケーが出たそうです」(同社社員)

セブン&アイHDの井阪隆一社長Photo by GettyImages

ロイヤルHDの黒須康宏社長は、アルバイトからの「叩き上げ」だ。

「社長は名城大学の学生時にロイヤルホストでアルバイトからスタートし、社長に上り詰めた人。いまも現場には社長が店長だった時代からのパートさんがいて、『おぼえていますか?』『あのときはお世話になりました』などと互いに再会を喜んでいたりする。

そんな社長だから、うちのアルバイトの学生や若手社員の希望や夢にもなっている」(同社社員)

その決断ひとつに、何千人、何万人といった従業員の生活がかかっているから、社長業は心身ともに常に緊張モード。それで健康を壊さないように体調管理は徹底していて、多くの社長はとにかく「よく食べる」。

 

鹿島建設の押味至一社長は、「カレーライスやラーメンなど、重量感のある食べ物が好きで、横浜支店のそばにある名店『丸和』のとんかつが大好物」(同社社員)。

西武HDの後藤高志社長も、「麺類が大好物で、また、納豆、リンゴ、バナナ、はちみつ、きな粉、プレーンヨーグルト、ラクトフェリンヨーグルト、ユーグレナ、牛乳を混ぜた『特製スムージー』を毎朝飲んでいる」(同社社員)。

さらに、キッコーマンの堀切功章社長は食と仕事を「両立」させていて、「みずから『焼肉のたれ』『つゆ』などのヒット商品を手掛けてきただけに、いまも味を探求。

週2回のジム通いを欠かさないのも健康維持、というよりはグルメ探求のため。有酸素運動でカロリーを多く消費して、B級グルメ店に行っては、より多くの種類のメニューへの『挑戦』を続けている」(同社社員)。