正直、安倍一強にはもう飽きた…小池百合子という「新たな選択肢」

うねる国民の声、政界の空気は一変!?
週刊現代 プロフィール

「石原伸晃(経済再生相)さんも、小池さんの石原慎太郎(元都知事)バッシングで相当厳しい情勢になっていると聞きます。しかも、伸晃さんはもともと選挙に弱い。

蓮舫(民進党代表)さんは、次は自分が東京から衆院選に出るかもしれませんが、民進党の基盤である無党派層が、小池新党に根こそぎ持って行かれる。

2月6日に『都民ファーストの会』から追加公認が出た民進党都議の伊藤悠さんは、蓮舫さんの側近です。何とか小池新党に取り入ろう、という意図が透けて見えます」(都議会野党議員)

名のある国会議員たちが、小池氏の圧倒的な勢いに次々と吹き飛ばされてゆく。その光景に、国民は喝采を送るだろう。

 

政界の空気は一変する。自民党だろうが民進党だろうが日本維新の会だろうが、すべて小池新党の前には「旧時代の遺物」と映る時がやってくる。あらゆる勢力が勝ち馬に乗ろうと、小池氏のもとに殺到する――ゲームのルールが変わるのだ。

小池氏は、政治生命を賭けた一世一代の大勝負に勝ち、晴れて都知事になった。ほんの数年前まで誰一人、彼女に見向きもしなかったにもかかわらず。今や都議会では、公明党までも自民党から離反し、小池氏のもとに馳せ参じている。

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切り札は進次郎

かつて小池氏を登用し閣僚に引き上げたのは、劇場型政治のパイオニア、小泉純一郎元総理である。しかも'08年、小池氏は自民党総裁選にも出馬している。全盛期の小泉氏もかくやというパフォーマンスを駆使し、今、政治家としての絶頂にある彼女が、「総理」の二文字を意識していないはずがない。

小池氏の来歴と家族を徹底的に取材し、「小池百合子研究」(『新潮45』1月号に掲載)を執筆したノンフィクション作家の石井妙子氏が言う。

「本人も認めていますが、彼女は上昇志向の塊。また、『私はいつも権力者のそばにいると言われるが、それは違う。私が彼らをトップにしてあげている』という趣旨の発言もしています。『政界の渡り鳥』と言われるのが心外なのでしょう。

都知事よりも上のポストは総理しかない。父親の仕事が不安定な中で幼少期を過ごしたせいか、多少無理をしてでも上を目指すという生き方が、小池さんには身に付いているように見えます」

小池氏は過去の著書でもこう述べている。

〈(総裁選に出馬したのは)国家のトップになれば、それぞれの大臣が持っているマンデート(委任された権限)を一気に超えることができると考えたからです。いわば最強の「スペードのエース」になる〉(『議員と官僚は使いよう』より)

この国で最強の存在になる――小池氏の決意は、もうとっくの昔に固まっていたのだ。

カギを握る人物は前述した二階氏、石破氏の他にもいる。かねてから安倍政権への反発を隠さない、小泉進次郎氏だ。

伏線はある。進次郎氏の父であり、小池氏にとっては「恩師」の純一郎氏は、ことあるごとに小池氏を褒めちぎっている。昨年8月、小池氏の当選直後に本誌がインタビューした際もこう述べた。

「彼女(小池氏)も原発やエネルギー政策については『できる限り自然エネルギーにシフトしてゆきたい』と公約している。ぜひ頑張ってほしい。彼女は昔からアイデアウーマンだから」

あれほどエネルギー問題や環境問題の専門家を自称してやまない小池氏が、都知事に就任してから、唯一触れようとしないのが原発問題だ。純一郎・進次郎父子が「脱原発」で一致していることは暗黙の事実。小池氏が原発問題を、小泉父子と満を持して組むときの「隠し玉」として温存している、と見る政界関係者も少なくない。

安倍総理に押さえつけられてきた人々が彼女のもとに集まる時、わが国は初めての女性総理を戴くことになるだろう。小池百合子という「新たな選択肢」が、日本の政治史を大きく塗り替えようとしている。

「週刊現代」2017年2月25日号より