2017.02.07
# 企業・経営

銀行・生保・商社・自動車…これから始まる一流企業「大合併」

人口減少社会で生き残るために
週刊現代 プロフィール

三井住友商事がついに

生き残るためには、もはや手段を選んではいられない。現在は勝ち組の企業ですら、一寸先はどうなるかわからない。「その時」に備えるべく、強者連合でいち早く統合する流れもこれから加速していく。

たとえば、アジアで化粧品が絶好調な資生堂と紙おむつなどが売れている花王が組んで、アジアでの地位を盤石にする。同じく、世界に和食文化を売り込んで大成功している味の素とキッコーマンが統合して、メイドインジャパンの味を世界中で売りまくる。

電機業界ではいち早く構造改革を進めたパナソニックと日立製作所が組めば、すべてのものがインターネットにつながる「IoT時代」で先駆者になり得る――といった具合である。

さらに、世界的に企業が巨大化する流れを受けて、ビジネスや投資案件の規模も巨額化。うまくいけば儲けも大きくなる一方で、下手を打てば「即死」しかねない高リスク時代にも直面している。そのため、仮に被弾しても倒れないよう、より強靭な企業体質にするための再編統合も巻き起こっていく。

象徴的なのが、世界を舞台にビッグビジネスを仕掛ける大手商社業界。資源ショックが吹き荒れた昨年頃から、三井物産と住友商事の合併観測が燻っている。

 

「住友商事はマダガスカルで世界最大規模のニッケル鉱山に数千億円規模で投資していますが、投資時点からニッケル価格が暴落したため、減損リスクが指摘されている。すでにこの件では昨年に770億円を減損処理したのですが、その後もニッケル価格は振るわず、追加減損を強いられる危険性がある。

実は、500億円超で買収したアメリカの鋼管問屋も赤字体質が続いていて、追加処理を強いられかねない。そのため、こうした巨額案件での減損が一気に噴出して経営危機に陥った場合、三井物産が救済する形で両社が統合するという話が出回り始めた。

『資源一本足』と言われている三井物産からすれば、ジュピターテレコムなど非資源部門が強い住商と手を組むメリットも大きい」(大手商社幹部)

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そんな三井-住友連合が誕生した暁には、それを号砲に大手商社は6社体制から巨大3グループに集約されると業界内では専らだ。前出・幹部が続ける。

「伊藤忠と丸紅は、もともと同じ会社だったのが戦後に分割された経緯があるので、ここは『元サヤ』に戻る。伊藤忠は投資案件が中国へ偏っているので、アメリカで化学品事業が絶好調の丸紅と一緒になればフィット感も強い。

社長任期を延長している伊藤忠の岡藤正広社長が、『最後の花道』としてこの合併ディールを手掛ければ話もまとまりやすい。

当然、そこまでくれば『王者』の三菱商事も動かざるを得ず、相手となるのは鉄鋼事業で共同出資会社を作るなど懇意の双日しかない」

同じように海外の数千億円規模の巨額工事案件が増えてきたゼネコン業界では、体力強化のために鹿島建設と大林組の「電撃結婚」の可能性が指摘されている。

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