「自動運転」でなくなる20の仕事ランキング

Xデーは目の前に迫っている
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町中でも自在に走り回る自動運転車が普及し始めると、さらに大きな変化が起こる。その代表例が8位にランクインした宅配便だ。受取人の希望する時間に自動で近隣にトラックを派遣。あとは小型ドローンやロボットが自動で戸別に配達する構想もあるという。

「こうした小さな荷物の自動配達が普及すると、普通郵便の配達も自動化されていく可能性があります。また、日用品が気軽に宅配できるようになると、コンビニが減少するという説もあります」(前出・井上氏)

9位のごみ収集も、回収箱の形を統一すればロボットによる自動収集が可能になる。

また内閣府が公表している資料などでは、自動運転技術がレベル4になると、乗る人は免許不要になるとされている。すると14位以下にランクインしている仕事を見るとわかるように、驚くべき変化が起こる。

大多数の人が自分では免許を持たず、自動運転車に乗るだけとなれば民間の教習所は激減。警察が管轄している各地の免許センターも統合され、大幅に数を減らしていく。

「レベル4の自動運転車が普及すると、もはや自動車を個人で買う必要を感じない人が多くなって、カーシェアリングを選ぶ人が多くなると考えられています」(前出・鶴原氏)

つまり、必要なときだけスマホなどで自動車を呼び出し、目的地に着いたら乗り捨て、また帰宅時にはスマホで自動車を呼ぶというような使い方が広がるのだ。

こうなると、自動車のメンテナンスはサービスを行う会社が一手に行うことになる。町中の自動車修理工場やガソリンスタンドは、ほぼ消滅。自家用車の数そのものが減るので、コインパーキングの需要もなくなる。

また15位に入った自動車保険の業界も、自動運転の普及に神経を尖らせている。

 

「レベル4で免許不要になると、事故が発生してもその責任は自動車を運行させているシステム管理会社が取るという制度改革がなされる可能性が高いのです。そうなれば個人向けの格安自動車保険のようなものは、一気に顧客を失うことになります」(大手損保社員)

自動車保険は、自分で車を運転する一部の好事家のためのものになり、事業は大幅に縮小せざるを得ない。

暴走自動車を警察が取り締まる必要性も低くなる。警察庁関係者はこう漏らす。

「自動車がみんなお行儀よくなったら商売あがったりだと、速度違反の取り締まり装置のメーカーの人間がこぼしていましたが、警察官だって同じです。交通警察はなくなりはしないが人減らしがあるでしょう。

白バイ警官も減って、パトカーも自動運転に置き換えられるかもしれない。ロボットが乗っていれば24時間不眠不休で、刺されても死にもしませんから」

自動運転で激変していく日本社会。今後のほんの数年で、あなたの見ている日常は過去のものになっていく。

「週刊現代」2017年2月4日号より