「自動運転」でなくなる20の仕事ランキング

Xデーは目の前に迫っている
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次ページの表を見てほしい。これは専門家の話を基に作成した「なくなる仕事ランキング」だ。自動運転の発展とともに、早い時期に仕事が激減する職種から順にランク付けしている。

最初は時速30km

上位にランクインするのは、法人タクシーなどの交通サービスだ。KDDI総合研究所リサーチフェローの小林雅一氏はこう指摘する。

「2020年に五輪会場周辺のような限定的な地域で自動運転のバスやタクシーが走るようになっても、いきなり自動運転車が普通の自動車のように、ときには時速100kmを出してどこでも走り回る社会にはならないでしょう。最初は時速30kmほどで町中を走ることになると私は思います。

するとやはり、直接の影響を受ける職業は都市部でのタクシー運転手です。利用者の多くは長距離ではなく2~3kmを移動したいという人が多い。それなら多少、速度が遅くとも、十分に機能するはずです」

 

同様に、商業施設や空港、遊園地など私有地内の循環バスなどは、早い時期に自動運転に置き換えられる可能性が高い。

「路線バスは、人間が運転する自動車の間に入って、長いコースを走らなければなりません。ですから、比較的自動運転化のハードルは高いと思います。人間は勘に頼って運転する部分も大きいですから、交通ルールに忠実な自動運転車が人間の運転する車と混在する過渡期は事故が発生しやすいのです」(小林氏)

さらに、駒澤大学経済学部専任講師の井上智洋氏は、こう付け加える。

「すでに東京臨海部を走るゆりかもめが無人運転で成功しているように、鉄道の自動運転も広がると思います」

続々と自動運転に置き換えられていく公共交通サービス。ただし、井上氏はこうも指摘する。

「自動運転が普及しても、たとえば観光地で名所の案内をしてほしいとか、町中でも人間のドライバーと会話したいというニーズがあると思います。ですから、格安の自動運転タクシーと、多少高くても人間が運転するタクシーという二極化が起こる可能性が高いのです」

そうであるならば、多数のタクシーを運行する法人タクシーでは大多数が自動運転化されるが、一方では自分なりの工夫で接客している個人タクシーは最後の最後まで生き残る余地があると言えるだろう。

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パトカーも自動運転に

さらに、高速道路などでの自動運転のシステムが整備されれば、急速に置き換えられていくのが6位にランクインした長距離輸送の分野だ。

「現在でも人手不足の影響で、長距離のバスやトラックの運転手は過酷な労働を強いられています。荷物の積み下ろしなどのための人手が必要なことは変わりませんが、運転に関しては自動化される可能性は高いと言えます」(前出・井上氏)