Photo by iStock

ついに日本企業を狙い始めたカラ売りファンドの「野望と言い分」

代表二人に、話を聞いた

武器は「レポート」

狙われたが最後、彼らはその目的を果たすまで、喰らいついて離さない――日本企業がいま、もっとも恐れている集団をご存じだろうか。それは「空売りファンド」である。

空売りファンドとは、事前に借り入れた株式を売却した上で企業の不正や過大評価されている点を追及し、株価が下がったところを買い戻して利益を得るという手法をとる投資ファンドのことだ。空売り自体は個人投資家を含めて広く行われているし、海外では空売りファンドの存在は広く認知されている。

彼らの最大の武器は「レポート」だ。狙いを付けた企業を徹底的に調べ上げ、財務体質の問題や不可解な会計処理などをレポートにまとめて公にし、他の投資家に「この株、売るべし」と働きかける点にユニークさがある。

彼らに狙われた企業はプレスリリースなどを通じて反論するが、空売りファンドの指摘が的を射ている場合は、格付け機関がその企業の評価を見直したり、機関投資家が保有株式を大量に手放したりするため、企業の株価がガクンと落ち、空売りファンドに多額のカネがもたらされることになる。

空売りファンドによる企業の不正追及は、米国では何十年も前から行われてきた手法だ。最も有名な例には、エンロンの巨額の粉飾決算を指摘し、同社が破綻する引き金を引いた「キニコス」というファンドが挙げられる。

しかし近年、米国では上場企業の情報公開が進み、極端な違反企業が出て来ることが少なくなった。それによって空売りファンドは標的を中国や香港の企業にまで広げてきたが、ついに日本市場にその矛先を向け始めたのだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら