和田アキ子はなぜ紅白から落選したか? NHKが嫌がる「ある数字」

あの歌手も今年で見納めか
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バッサリ切っていくのか

2015年の折れ線グラフを見ると、視聴率が上がりそうなタイミングごとに平均視聴率以下や「右肩下がり」の常連である五木ひろしや森進一が登場し、数字を2%近く下げている。

紅白が視聴率をつないでいくバトンリレーだとしたら、彼らは迷惑な存在だったはずだ。

しかし一方、和田アキ子は、番組前半に回されていたが、細川たかしによって2%以上下げられた視聴率を回復する役割を果たしていた。つまり番組前半の数字を維持するのに貢献したのだ。そういう意味でも、彼女が落選する結果になったのは不思議なことのように思われる。

 

邪推するなら、まずは連続出場回数が多く、芸能界のボス的存在である和田アキ子を落選にして、来年以降にさらなる「世代交代」と称した人員整理を進めやすくするための足がかりにした可能性もある。

視聴率をそれなりに維持していた和田アキ子が身を引くのだから、数字が稼げていない他の出場者も自重せざるを得なくなる。いわば和田アキ子は”目立つ存在”だった。だから思い切って捨て石にされたわけだ。

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この推測がどこまで正しいかはわからない。だが少なくとも数字で見ると、和田アキ子は視聴者から支持されていないから落選は当然、という一部の世論は正しくないと言っていいだろう。

要するに、紅白は単純に「世代交代の流れ」を感じたがゆえに和田アキ子を落選させたわけではない。むしろ和田アキ子の落選によって、来年以降さらに視聴率による選抜を加速させようとしているのだ。

初出場となったPUFFYやKinkKidsなども含め、2016年の出場が決まったメンバーが、好成績を残すとは限らない。だが北島三郎と和田アキ子という歌唱界・芸能界の重鎮を排除した今、その他の歌手をNHKが切るのはたやすいに違いない。

今年は紅白を視聴する際、上記に挙げた視聴率を下げる出場者が出たら「ああ、いま視聴率がグイグイ下がっているのかも……」と想像しながら見ると、たとえ番組がつまらなくてもスリリングに楽しめる、かもしれない。