僕らが爆笑した「漫才コンビ」ベスト10を勝手にランキング!

どんな客でも100%ウケたのは?
島田 洋七, 木村 政雄

紳助・竜介は新鮮だった

木村 B&Bの同世代で言えば、ザ・ぼんちにのりお・よしおがいるけど、洋七君からみてこいつは面白いと思ったのは誰?

洋七 個人的にはのりお・よしおが大好きです。すべることもあるんやけど、当たった時はもう大爆笑。

木村 彼らは、なぜかファンにロックミュージシャンが多かった。のりお君の破壊的なところに通じるものがあったのかもしれない。

洋七 本人はいたって気の小さいやつですけどね。だから舞台で爆発するんやろうな。

一方で俺らの弟弟子やった紳助・竜介は鼻っ柱も強かったけど、それでいて研究熱心やった。「自分たちは今までにない違う漫才をやるんや」といつも言うとった。それで辿り着いたのが暴走族のネタ。誰も気づかないような細かい話をネタにして笑いにつなげた。

木村 紳助君は素人時代、すでに『ただいま恋愛中』('70年・笑福亭仁鶴と西川きよしが司会)に出ていて、その時から面白いやつやと思っていた。ただ年配者が多い劇場では全然ウケなくて、5分で舞台を降りたこともあったほど。それでも自分たちの漫才を貫いていくうちに、若い子の人気に引っ張られて大人もついてきた。

洋七 僕らもそうだけど、新しい笑いを作っているという自負があったから、「分からんやつはついてこんでもいい」と思っていました。

木村 漫才ブーム後にNSC(吉本の養成所)ができて、そこからダウンタウン、トミーズ、ハイヒールなどが出てきた。

洋七 ダウンタウンは僕らがレギュラーをやっていた『笑っている場合ですよ!』('80年)に挑戦者として出演していた。あの頃の浜田のツッコミは切れてましたね。当時「19歳」と聞いて驚いたのを憶えている。

木村 やすしさんに「お前らのはチンピラの立ち話やないか」ってボロカスに言われてたけど、彼らはスタイルを変えなかった。それまでの漫才はボケが前に前に出ていたけど、松本のボケは引きの芸で新鮮でしたね。

洋七 特に漫才ブームの時はテンションの高い芸が多かったから、その逆を行ったんでしょうね。

木村 そういえば思い出したけど、昔やすしさんに、たけしさんと一緒に千葉に置いて行かれたというのは本当の話?

洋七 千葉から都内までたけしと二人で歩いて帰りましたよ。翌日やすし師匠に会うと「元気でなによりやないか」とだけ言って消えてしまった。

木村 その無茶苦茶さがやすしさんの魅力だから仕方ないね。

木村政雄(きむら・まさお)
'46年京都生まれ。吉本に入社。やすきよのマネジャーを8年半務め、吉本の東京事務所所長に就任。現在はフリープロデューサーとして活躍

島田洋七(しまだ・ようしち)
'50年広島生まれ。B&Bを結成。三代目の相方・洋八で大ブレイク。'01年『佐賀のがばいばあちゃん』がベストセラーに。現在は佐賀在住

週刊現代』2016年12月31日・2017年1月7日号より