【糖質制限の新常識】日本人は「パン」と「バナナ」を食べてはダメ!

良いか悪いか、これが結論
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ジャガイモも危険

一方、白米のGI値は88と高めだ。糖質制限食を勧める医者の中には白米を目の敵にする人もいる。だが、前出の柏原氏は日本人にとって米がとても重要な主食であると断言する。

「40年前の日本人は今よりかなり多くの炭水化物を摂っていましたし、お米の消費量は現在の倍以上でした。それでも糖尿病は少なかった。

パンにはバターを塗ることが多く、脂質も一緒に摂りがちです。糖質と一緒に脂質を摂ると、長時間高血糖を維持することになり、血管にも負担がかかる。和食全体のバランスの良さを考えると、日本人にとってパンではなく、ご飯を食べることはとても良いのです」

野菜にもGI値の高低はある。ジャガイモ90、ニンジン80、山芋75と、ホクホク感の強いものは概ねGI値が高い。ファストフードやファミレスの定番メニュー、フライドポテトも無論良くない。

 

一方で、しいたけ28などのキノコ、キャベツ26、ほうれん草15といった葉物は概ねGI値は低め。同じ芋でもさつまいもは55とジャガイモに比べてかなり低い優秀な食品だ。

果物で高いのは苺ジャム82、レーズン57あたりだが、これは加工食品だからしかたがないとして、生で食べるものではパイナップル65、バナナ55と南国系のフルーツのGI値が高い。

とりわけバナナは健康に良いとして頻繁に食べている人も多い食品だ。7~8年前には、毎朝バナナだけを食べるという朝バナナダイエットのブームが起き、スーパーからバナナが消えるという社会現象もあったが、糖質の観点から見ると優れた食品とは言えない。みかわしまタワークリニックの岡野匡雄氏が語る。

「『果物は身体に良い』と信じ込んでいる人が多い。確かにミネラルを始めとして、色々な栄養素が入っていますが、糖質が多いということを見逃しがちです。とりわけ、バナナは1本で80キロカロリー、28gもの糖質を含んでいます」

そもそもバナナはアフリカや中南米においては、焼いたり蒸したりして、主食に近いかたちで食べられている果物だ。それをデザート感覚で1本食べると、明らかに糖質オーバーになる。たとえるなら、日本人がしっかり食事をした後に、大福を食べるようなものだ。

肉・魚は全体的に比較的低GI値だが、ちくわ55や焼き豚51といった加工食品が高めである。

乳製品で注目したいのは、低脂肪乳30のほうが普通の牛乳25よりGI値が高いという点。健康のためにと思ってなんとなく美味しくない低脂肪乳を選んでいる高齢者も多いかもしれないが、今一度、自分の身体にとって糖質と乳脂肪分のどちらが悪いのか、考え直してみたほうがいい。

また、市販のヨーグルトはカロリーは低めだが、意外に糖質が多いので気をつけたい。管理栄養士の麻生れいみ氏が語る。

「健康に気を使っている人で、朝食に果物とヨーグルト、シリアルを食べる人が多い。若い人にはいいかもしれませんが、中高年には糖質が多すぎるのでお勧めできません」

また、血糖値の上昇を抑える上で、重要になるのが食べる順番だ。

「野菜など、食物繊維が多いものを先に食べるベジファーストがいい。繊維が腸壁をコーティングするので、糖分の吸収を遅らせるのです。

一日3食きちんと食べることも大切。長時間、食べないでいると、食事をしたときに急な血糖値の上昇が起こってしまうからです」(麻生氏)

生命の活動の源ともいえる糖―この物質と健全につきあうことが、健康長寿の出発点となる。

「週刊現代」2016年12月17日号より