2016紅白歌合戦「当選」「落選」全裏事情

SMAPは出るかのか出ないのか
週刊現代 プロフィール

「出禁」を解かれたあのデュオ

落選者のなかでもっとも注目を集めたのが、昨年まで9年連続で出場していたEXILEだ。

「ボーカルのATSUSHIが突如として米国留学を発表して、グループ内はバラバラ。とても歌える状態じゃないんです。事務所としては売り出し中の後輩グループ『GENERATIONS』の出場を希望していましたが、いまはそんなゴリ押しがまかりとおる時代ではありませんよ」(前出・レコード会社幹部)

NHKは今回、視聴者に納得できないと思われるような選考をできるかぎり排除したという。

「唯一、知名度が低い初出場者が市川由紀乃。ですが、実は彼女は昨年発売したシングルが10万枚、今年の新曲も9万枚売れた。これは今の演歌の世界では凄いこと。伍代夏子さんや藤あや子さんといった演歌枠の代わりという見方ができます。シンプルに売り上げで考えれば市川が選ばれるのは不思議ではありません」(前出・局員)

他には「PUFFY」、「THE YELLOW MONKEY」といった中堅どころのグループが初出場を果たした。

〔PHOTO〕gettyimages

「これは30〜40代の視聴者層をターゲットにした選考です。特に『PUFFY』は20年前に紅白のオファーを断り、大晦日に神奈川テレビの番組に出演した過去がある。これでほぼ出禁状態だったのですが、今年は『のど自慢』にも出演。彼女たちの持ち歌『アジアの純真』などは幅広い世代が一緒に歌える曲だと考えています」(前出・スタッフ)

 

中森明菜がダメだった理由

旬のミュージシャンとしては、「RADWIMPS」が初出場。彼らは今年、興行収入180億円を突破した大ヒット映画『君の名は。』の主題歌を歌ってブレイクした。

「『君の名は。』のコーナーを作ることになるでしょう。日本文化としてのアニメを取りあげて、若者層を惹きつけるわけです」(前出・局員)

男女問わず10〜30代に人気の星野源も2回目の出場を果たした。

「出演中のTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が大ヒットして、若者も取り込める。しかも『真田丸』に徳川秀忠役として出演しているので、中高年にも馴染みがあり、番組中に『真田丸』のコーナーも作れる。NHKにとって願ったりかなったりですよ」(前出・局員)

そして、新しい紅白の象徴が、これまで袖にされ続けてきた宇多田ヒカルである。

「人気番組『SONGS』で大特集し、朝ドラの主題歌に起用して、ようやく初出場にこぎつけた。海外から中継になるでしょうが、録画ではないだけで十分です」(前出・局員)

いまの時代に合った歌手の起用に成功したと言えるが、それでも100点満点ではない。今回の出場者には、意外な大物歌手が一人もいないのだ。

「今年ソロ活動に力を入れている桑田佳祐も候補でしたが、立ち消えになってしまった。年越しライブはありますが、生中継はできた。これから新曲も出るし、プロモーションになるはずなのに、本人がそれほど熱心ではなかったそうです。

『ブラタモリ』のテーマソングを歌う井上陽水や、吉田拓郎も本人を説得できなかったとか。吉田は10月のコンサートで、自身が大ファンであるボブ・ディランの名曲『風に吹かれて』を披露した。ノーベル文学賞を受賞した今年、紅白でもこれが実現していれば物凄い話題になったでしょうね」(スポーツ紙デスク)

紅組はさらに目玉となる歌手がいない。注目は中森明菜だったが……。

「明菜は11月にカバーアルバムを発売し、12月にもディナーショーがある。生歌を披露してくれる可能性はありましたが、最終的に体調はまだ完全ではないとNHK側が判断して選ばなかった」(前出・デスク)

また直前まで熊本地震の復興を盛り上げるために、熊本出身の水前寺清子や八代亜紀が出場するのではと言われていたが、それも実現しなかった。

「女性演歌歌手の枠が限られているなかで、大手芸能事務所に所属していない彼女たちの出演を調整できなかったと聞いています。ほかに熊本県出身は石川さゆりがいます。彼女には熊本のご当地曲『火の国へ』がありますから、この曲に託されるのだと思います」(前出・NHKスタッフ)