歯はみがいてはいけない!? 「いい歯医者・悪い歯医者」の見分け方

「安い、早い」にダマされるな!
週刊現代 プロフィール

高いから安心とも言えない

一方、価格は安ければいいわけでも、逆に高ければいいというわけでもない。

「安いところは薄利多売なので、当然質は落ちる。一方で、患者の懐具合を見て請求する値段を変える歯医者もいるので、もちろん高いからといって安心はできない」(都内の歯科クリニック勤務医)

大学病院の歯科医が悪徳医師の特徴をこう語る。

「内装がバブリーで、キラキラしている感じのところは怪しい。病院は清潔であることが一番で、豪華である必要はありません。セミナーを開くなど集客に熱心な医院も疑ってかかったほうがいい」

この歯科医のところへ、インプラント治療後に違和感を覚えた患者がやってきたことがあった。

 

「診察した結果、そのインプラントは除去するべきだと判明した。除去のためには手術を行った歯科医の許可が必要なので連絡をしたところ、『うちの治療にケチをつけるのか』と、ひどく無礼な手紙が返ってきた。

そのクリニックは九州にあるのですが、自家製のインプラントを作って埋めているのです。おそらく厚生労働省の承認もまともに受けていないのではないか。客寄せの看板に芸能人を使っており、しかも噂に聞いた話では、クレーム対応として暴力団ともつながりがあるそうです」

どこまでも黒い歯医者がいるものだ。

そこまでひどいところは例外として、普通の歯科医であっても保険診療だけで食べていくのは難しいため、できるだけ自由診療を勧めたいのがホンネだろう。

だが、本当に良心的な歯科医とは、自由診療に前のめりにならず、治療後の細かいケアや、そもそも虫歯や歯周病にならないようにするための予防にまで気を回してくれる医者のこと。

誇大な広告が溢れる世の中で、そのような良医を見つけるのは本当に難しい。口の健康のために、歯科選びはこの上なく重要なのだ。

ベストセラー『歯はみがいてはいけない』は本当だった

食後すぐに歯を磨いてはいけない。歯磨剤を使ってはいけない—そんなこれまでの歯磨きの常識を覆すような内容の『歯はみがいてはいけない』(講談社+α新書)が話題を呼んでいる。著者の竹屋町森歯科クリニック院長の森昭氏が語る。

「日本の歯磨き指導はガラパゴス化しています。とりわけ食後すぐに歯磨剤を使って歯磨きをする人が多いですが、これはよくない。糖質を含む飲食をした後、歯からリンやカルシウムが唾液に溶け出し、歯は柔らかい状態にある。そこをゴシゴシ磨くと歯が削れて知覚過敏になる」

しかも食後は、歯を元通り硬くし、歯垢の増殖を抑える唾液が大量に出ている。すぐに歯を磨いてしまえば、せっかくの唾液を流し去ってしまい、口内の細菌バランスを崩してしまうのだ。森氏は「歯ブラシよりもデンタルフロスで歯のあいだの歯垢をとるほうが効果的」と語る。

時代が変われば、歯磨きの常識も変わっていくのだ。

『週刊現代』2016年11月5日号より