「世界一リスクを取るアナリスト」はトランプ以後の経済をこう見る

日本経済に30年越しの大転換が来る!
藤岡 雅 プロフィール

デフレに慣れきった頭を捨てよ

このような環境下で投資をするなら、私は特に金融セクターを推奨します。三菱UFJFGみずほFG三井住友FGの3メガバンクもいいですが、マイナス金利でどん底に落ち込んだ地銀はねらい目。千葉銀行静岡銀行ふくおかFGスルガ銀行などの上位地銀がお勧めです。

ノンバンクで注目なのは、過払い金返還問題が終了しそうなアコムポケットカードアイフル。また海外で収益を伸ばそうとしているジャックスも悪くない。

長期金利で保険料を運用する第一生命HDも収益が戻るし、ペット保険で一世を風靡しているアニコムHDも同様です。

デベロッパーは都心のオフィス賃料の上昇に恩恵がある三菱地所三井不動産住友不動産です。

円安進展でトランプの大規模公共投資が慣行されれば、コマツ日立建機に注目です。アメリカはキャタピラーという建機のメジャーがいますが、それでも食い込んでいける力が2社にはある。またアメリカ西海岸にセメント工場を持っている、太平洋セメント三菱マテリアルも公共投資の需要を取り込む。

アメリカの公共投資はモータリゼーションから鉄道への転換を促すでしょう。日立製作所近畿車両に注目ですし、JR東日本JR東海は運行技術の売り込みのチャンス。

さらにトランプ氏は米国内の資源分野を奨励するでしょう。世界的に公共投資が広がれば、原油価格をはじめ資源価格は上昇に転じる。

日本では三井物産三菱商事の商社は息を吹き返すし、すでに銅の価格が上向いているので丸紅も収益を改善させる。長期的には鉄を初め資源開発が注目さるので、下がりきっている住友金属鉱山JXHDも今のうちにポートフォリオに組み込みたい。

食品の中でも、アメリカで地位を得ているキッコーマンを初め、海外進出に積極的なヤクルト本社日清食品HD東洋水産は期待できる。

ここで紹介したのはごく一部ですが、金利上昇は、経済学的にはネガティブに捉えられがちですが、ある程度までの金利上昇は、あたかも過度な低体温に陥っていた病人の体温が正常化するのと同様に、ポジティブな徴候にもなり得ます。

このような金利上昇時代を迎えるに当たって、トランプ新大統領の一挙手一投足に注目し、金利に関する知識を増やし、デフレに慣れきった頭の事前運動を行っておくことをお勧めします。

大木將充 ファイブスター投信投資顧問取締役運用部長。早稲田大学法学部卒。日本興業銀行、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ドイツ証券、ソシエテジェネラル証券などを経て現職。ファンドには自身の名を冠した「MASAMITU日本株戦略ファンド」があり、「ビッグデータ・ファンド」「いつつぼし」と合わせて運用責任者を務めている。