新日本プロレスの社長が明かす「ブーム再燃の舞台裏」

いま一番おもしろい「闘魂」を語る
週刊現代 プロフィール

燃える闘魂

山一證券自主廃業後、他の金融機関を経てブシロードに入社しました。その後、新日本プロレスの社長になると決まった時は「なぜ私が!?」と驚きました。

もちろん、子どもの頃にプロレスは見ていました。財務面を安定させ、上場を目指す仕事は私に向いているとも思います。

しかし、フツーのサラリーマンだった私にとってプロレスは縁遠い世界のはずだったのです。ただし、選手の姿を見ると、すぐ沸々と闘魂が湧いてきました。

選手の意見を聞くために食事会を開催した時「すごく食べるだろう」と想像していたのです。ところが、さすがは「プロ」。皆、筋肉になりやすい鶏のササミや胸肉しか食べず、アルコールも控えるのです。

 

そして、ベビーフェイス(善玉)もヒールも、プロレスの現状に強い問題意識を持っていた。今は、日本のプロレス文化を守り、成長させ、大きな花を咲かせることが私の夢です。

地道

今後は、我々のステージを一気に人気にさせるのでなく、徐々に支持を得ていくことが大事だと考えています。

派手なキャンペーンを打っても、盛り上がりは一時的なことが多い。やはり選手の人気に頼りきりでは、浮沈が激しいのです。

そこで我々は今、ファンサービスの機会を増やし、選手の知名度を高め、イベントや演出にファンの声を反映するなど地道な活動を広げています。なぜなら長期的視点で考えた時、企業活動の原点は、地道にファンを増やしていくこと以外ないからです。

その結果か、最近「WRESTLE KINGDOM」は東京ドームが超満員になるほど盛り上がっています。将来は海外に進出し、世界に「ニッポンのプロレス」をアピールしますよ!

皆様も一度、新日本プロレスの闘いをご覧下さい。

(取材・文/夏目幸明)

原田克彦(はらだ・かつひこ)
1964年、山口県生まれ。'87年に青山学院大学経済学部を卒業し、山一證券へ入社。その後、金融機関等での勤務を経て、'15年4月にブシロードへ入社。同年7月に新日本プロレスリング株式会社へ出向。'16年2月に社長に就任し、以来現職。将来の株式上場を目指し、選手・裏方と奮闘を続ける

週刊現代』2016年11月26日号より