タレントを支配する巨大利権「テレビCM」のしくみ

「ザ芸能界 TVが映さない真実」第6回
田崎 健太 プロフィール

CMほどおいしい仕事はない

ただ、不祥事の際の対応力は芸能プロダクションによって大きく異なる。

「ジャニーズのように、きちんとマネジメントするところと、ベッキーのようにタレントに全部任せてしまうところがある。ベッキーのときは、本人たちがこう言おう、というのをLINEで検討していたと報じられましたが、ああいうことはジャニーズだと考えられない」

 

タレントが不祥事を起こしても、ほどなくCM復帰を果たせる場合と、半永久的に姿を消してしまう場合がある。両者の違いも、こうしたプロダクションの対応方針に左右されるところがあるのは間違いない。

「クライアントと代理店はサラリーマン社会。一方で、プロダクションはオーナー企業が多い。オーナーの統制力がものを言うわけです。僕らとしても、タレントにいちいち確認しないと答えが出ません、というプロダクションはやりづらい。後でひっくり返されるとたまりませんから。

極端なことを言うと、ジャニーズなんかは、撮影現場でタレントが初めて『今日はお菓子のCMだったのか』と知ることもある。変な話ですが、僕らとしてはそのほうが望ましい」

タレントに裁量権を認め、その結果、広告代理店やクライアントの不興を買うと、芸能プロダクションは巨額の実入りを逃すことになる。ましてベッキーのように、タレント本人の判断のせいで、すべてのクライアントに逃げられてしまえば元も子もない。

CMは出演するタレントのみならず、プロダクションの浮沈をも握っているとも言える。(文中敬称略、第7回はこちら

「週刊現代」2016年11月19日号より