大人気商品のウソ〜魅力的な「薬用石けん」、実は効果ナシ!

欧州では使用禁止!?
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有名商品にも疑惑の物質が

それが今さら「有効性はなく、それどころか健康リスクもある」と言われても一般消費者はどうすればいいのか。

「実際、800品目がすべて流通しているわけではありません。もうすでに販売していないケースがたくさんある。おそらく、いまも市場に出回っているのは50から100品目くらいだと思われます。詳細については、現在調査中です」(厚労省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課担当者)

トリクロサンを配合する人気商品「ナイーブ薬用植物性ハンドソープ」を販売するクラシエホームプロダクツの担当者は、本誌の取材にこう回答する。

「法律に基づき、全て医薬部外品として厚生労働省より承認を受けて製造販売しております。現時点では、当社製品を使用したことによる健康被害等の報告はございません。洗い流す製品であるハンドソープとして、使用上の安全性に問題はないと認識しております」

 

同じく米国で禁止された殺菌成分「トリクロカルバン」を配合するロングセラー商品「ミューズ固形せっけん」を販売するレキットベンキーザー・ジャパン株式会社の担当者はこう答える。

「トリクロサンについては、以前よりいろんな懸念があったことを十分に承知しております。ですから、当社では早い段階で使用しないことを決断し、現在は一切入っていません。

トリクロカルバンに関しては販売を開始する前から、安全性について問題ないという考えでおります。現在、消費者の皆様のお手元と流通にある商品は、問題なく使っていただけます」

各メーカーは安全性を強調しながらも、1年以内に成分を切り替えると回答。だが、トリクロサンは日本では'70年代から石けんに使われてきた。これまで同成分が含まれた薬用石けんを長年愛用していた場合、健康リスクは本当にないのか。

そもそも「薬用」って何?

日本における洗浄・洗剤研究の第一人者、横浜国立大学大学院教授の大矢勝氏はこう解説する。

「ただちに身体に悪影響が出ることはないでしょう。トリクロサンやトリクロカルバンは、日本の一般商品の場合は、基本的には微量しか配合されていません。

手洗いレベルの使用なら、今回対象となった薬用石けんを長年にわたって使ってきたとしても、考慮する必要はありません。いま家にそうした石けんが残っていても、別に気にすることはないでしょう」

実際、欧米でも健康被害の具体例は報告されていない。だが、前出の大西氏が言うように、あえて使う必要もない。購入前に成分表示をしっかり確認すべきだろう。

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