堺雅人、役所広司、勝新…「大河ドラマ」の名脇役を勝手にランキング

記憶に残る名演技、見ごたえは主役級?
松村邦洋, ペリー荻野

小川眞由美は大河史上一番「恐ろしい女」

ペリー 大河を見れば「松坂慶子の歴史が分かる」と言っても過言ではありません。

でも「恐ろしい女」と言えば、『武田信玄』('88年、中井貴一主演)の八重を演じた小川眞由美さんが一番じゃないですかね。眉毛がなくて「まろ」みたいな貴族風で、紺野美沙子さん演じる三条の方と仲が悪い。児玉清さんに「こんな山奥は嫌じゃ、早く京の都に帰りたい」と誘惑し、無理やり自分の胸に手を入れさそうとするシーンは恐怖すら感じました。

松村 小川さんは『葵 徳川三代』('00年)では、浅井三姉妹の長女(茶々)を演じています。次女は波乃久里子さん、三女が岩下志麻さん。岩下さんが20歳のお江役ですからアダルト感がすごい。同作で福島正則を演じた、故・蟹江敬三さんもいい味だしていましたね。

ペリー そう言えば、今日は松村さんの「津川雅彦さんモノマネ」が出ないからちょっと寂しいです(笑)。

 

松村 津川さんは主役ですからね。津川さんと言えば、この『葵 徳川三代』の前に『独眼竜政宗』でも家康を演じているけど、その頃は、まだ精悍で『葵三代』の時のような迫力は無かったような気がします。

ペリー 竹中直人さんは秀吉を2回、寺尾聰さんも家康を2回演じていますが、同じ役をもう一度、やるのはなかなかできることじゃない。

同じ出来事でも、誰を主役に描くかによって、脇役もまた変わってくる。同じ人物でも演じる俳優が違うと、また別の一面が見えてくる。これが大河の醍醐味です。

松村 これからも面白い脇役がどんどん出てきてほしいですね。

松村邦洋(まつむら・くにひろ)
'67年山口県生まれ。芸人でありながら日本史、大河ドラマに造詣が深く、「大河ドラマ検定2級」を持つ。津川雅彦や西田敏行など大河を元にしたモノマネも多数
ペリー荻野(ぺりー・おぎの)
'62年愛知県生まれ。コラムニスト、ラジオパーソナリティーとして活躍する傍ら「時代劇研究家」としても知られる。著書に『マゲ女的時代劇ベスト100』など

『週刊現代』2016年11月5日号より