アート天国・日本が、韓国に負けるワケ

文化力とは経済力に先行する闘いだ!
高橋 龍太郎 プロフィール

日本の文化予算は韓国の半分以下

文化関係の政府支出は、フランスが圧倒的に高いが、韓国はそれに続くくらい支出している。その支援で今日のK-POPや韓流映画、ドラマ、現代アートの隆盛がある。そしてそれとともにSamsungのブランド力は、世界のなかでSONYを抜いていってしまった。

一事が万事、文化力とは経済力に先行する闘いなのである。

韓国では、今はどうなっているか詳細に調べていないが、アートについては相続税がかからないからと、こぞってアートに投資した時代があった。

日本の文化予算は韓国の半分以下である。人口一人あたりの予算額でいうと、六倍以上の差がでることになってしまう。その上、税制にも恵まれないことになると、日本のコレクターとアーチストは孤立無援の闘いを強いられることになる。

そんななかで、私がおよそ20年余りで、どうして日本現代アートを中心に2500点以上ものコレクションを作りあげることになったのか、今回の本では率直に書いてきたつもりだ。

来年2月に東京で過去最大級の個展(国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」)が予定されている草間彌生との出会いが私の人生を変え、コレクターへと導いた。

 
草間弥生さん。2013年にニューヨークシティで行われたエキシビジョンの模様〔PHOTO〕gettyimages

そして、「高橋コレクション」という名を冠した展覧会は全国を巡回し、パリでも開かれるくらいの規模になった。

だが、本音をいうと、私のような財力不足のコレクターではなく、100億単位の充分な金を現代日本のアート購入にあてられるビッグコレクターがあらわれて、日本のアートシーンを世界のなかに正当に位置づけてほしいというのが私の望みである。