都庁に占領軍がやってきた「チーム小池百合子」の野望

いずれは総理の座を狙う
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ひとつ間違えれば即失脚も

チーム小池はテーマごとにプロジェクトチームを作って人材を配置し、こうした改革を実行していく見込み。そんなテーマ候補についてはすでに、「東京メトロと都営地下鉄の統合」「都営バスの民営化」「電柱地中化を含めたエコシティ開発」などが語られだした。

反対するものすべてを「抵抗勢力」と名付け、圧倒的な世論の支持をバックに、それを叩き潰していく。小池改革が目指すのは、そんな小泉劇場や橋下改革のような強烈な行政改革なわけだが、うまくいくものか。

というのも、都議会では自民党が多数派。その「利権」に手をつければ、徹底抗戦されるのが目に見えている。都政新聞主筆の平田邦彦氏が言う。

「小池知事はいま、都議会のドンと言われる内田茂前自民党都連幹事長を敵としてやり玉に挙げ、叩くことで世論受けに成功しています。

しかし、内田氏を中心とした都議会自民党の影響力を払拭するには全面戦争をしなければならず、そうなれば都議会自民-公明両党をすべて敵に回すことになる。

当面の敵を叩くことができても、モグラ叩きのように『次』が出てくるという終わりの見えない闘いに、どこまでエネルギーを費やす覚悟があるのか。すでに一部では、内田氏が失脚したと装いながら、『院政を敷く』との話すら出てきた」

都政を裏で動かすインナーサークルに手を出せば「即失脚」というのが、都政の暗黙の了解。そのため、過去に知事とドンたちは利権を調整しながら、裏で手を結んできた。

「今月28日からの都議会定例会で、小池知事がどんな所信表明をするか。全面戦争をぶち上げれば、都政の混乱は必至。予算も決まらず、都民の信頼をいきなり失う可能性すらある」(前出・平田氏)

もちろん、小池知事も「策」は用意している。

前出の若狭氏が言う。

「都議会自民党が小池知事を十分に理解してくれないのであれば、議会で現職の仲間を増やすのも手ですが、地域政党を作る手もある。来年夏には都議会議員選挙もあります」

都議選に向けて「小池新党」をちらつかせながら、自民党を牽制していくわけだ。

「その先には小池新党が国政に議員を送り込み、東京五輪成功の暁にはみずから国政復帰して総理を目指すシナリオまで見えてきます。チーム小池には維新から、減税日本のブレーンまでいるので、東京、名古屋、大阪の三大都市のネットワークで足がかりを作り、一気に駆け上がる青写真も透けて見える」(維新関係者)

今年11月に米国でヒラリー大統領誕生となれば、「日本でも女性首相を」との気運も高まる。

そんな壮大な「野望」に向けて、小池劇場の幕が開けた。

「週刊現代」2016年9月24日・10月1日合併号より